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東日本大震災復興支援野球試合

2012-03-11
スポーツにできることは何だろう?
そんなテーマが試合前のスクリーンに映像と共に映し出された。
阪神タイガースの新井貴浩・プロ野球選手会会長が、復興へ向けてのメッセージを伝える。
そして東京ドーム内全員で黙祷を捧げる。
1年を経過した今、こうして野球が観ていられる自分自身の運命にも感謝しながら。

東日本大震災復興支援と銘打ち、日本代表対台湾代表の試合が行われた。台湾プロ野球機構においても、震災後いち早く支援の手を差し伸べてくれたという経緯がある。この日の試合でも、台湾の選手たちは復興へ向けて支援する気持ちを前面に出してプレーをしてくれたように、僕には感じられた。また台湾代表を応援しに来ている観客の方々も、「日本は友達」というメッセージボードを掲げたりして、温かい気持ちを表現してくれていた。こうした近隣アジアの国々の人々の気持ちを、僕たちはもっと大切にしなければならないはずだ。そんな試合前後の光景を含めて、目頭が熱くなる場面に何度か遭遇しながら、僕としては3年ぶりの日本代表試合の観戦を楽しんだ。

僕は敢えて「野球日本代表」と呼んでおくことにしよう。正直なところ「侍ジャパン」という呼称が好きではない。野球選手としてこの上ない研ぎ澄まされた技術で僕たちを魅了してくれる選手も多いが、それが造られた美談のように、しかも精神論的な匂いを放ちながら世間に漂うことに抵抗があるからだ。召集された選手たちは、己が野球選手として、アスリートとして最高のパフォーマンスを表現するという“プロ意識”をもって、野球と格闘して欲しいと願うからでもある。それこそが「侍」なのだという声が聞こえてきそうであるが、メディアが作り上げる虚像のみではなく、それぞれの現場で必ず実像を観ようとこだわった観戦態度を採ってきた僕としては、「野球日本代表」への思い入れは尋常でなないことをお断りしておく。

この日も、試合前のセレモニー映像BGMにJourney,”Separate Ways”が流れた。必然的にこの曲は3年前の興奮を胸に蘇らせてくれる。それというのも、実はTV局がこの曲を採用したことで表現した一つの世界でもある。そのメディア構築世界と、日本代表合宿・アジア予選・アメリカでの決勝ラウンドと現場に足を運び、実像をこの眼で見届けた僕自身の感性が更なる混沌の淵で蠢いた結果、耐え難いほどの興奮的な衝動を今でも僕の胸の中に発生させるのである。同時にJourneyというバンドが好きであるという要素も加味して、あの音と声は僕の胸の中で躍動し始めるのである。09年さらに06年のWBC日本代表2連覇に立ち会えた僕は、今や「日本野球」に思いを入れる尺度を、この「代表チーム」にのみ見出しているといってもよい。

今回の試合は、「復興支援」であるとともに、13年WBCの前哨戦だ。少なくとも僕にはそんな興奮の一端からチケットを即座に入手した。3年ぶりの“あのユニフォーム”、今回は“魔”のホーム用「白」が着用された。(過去2回の大会を通じて、この「白」ユニフォーム着用時では、殆ど重要な試合で敗戦している。大きな勝利はいつもビジター用「紺」なのだ。不思議なことに。これぞ野球の神様のジンクスとしか思えない。)昨年度の両リーグタイトルホルダーを中心にした選手選抜。監督は日本シリーズ制覇のソフトバンク・秋山監督。MLB組が皆無とはいえ、今現在考えられる最強の布陣といってよいだろう。そんな彼らがどのようなプレーで僕たちを魅了してくれるのかには興味が尽きなかった。

1年前という時季、実力的には日本優位な状況。
その中で“プロ”は何を魅せてくれるのか?
更には「復興」への社会的な思いが選手たちにどれほどあるか?

正直なところ、チーム全体として「日本代表」の持つ緊張感には全く至っていなかった。
ただそんな中で、“プロ”らしくも
「日本代表」らしくも眼を引いたプレーを、
ここに覚書として留めておくことにしよう。

内野安打と盗塁で魅せたソフトバンクの本多。
あの足は日本代表の先鋒として大きく期待したい。

東北は山形出身・カープの栗原。
狙い澄ましたスイングで快音を残し左中間へのライナー性の本塁打。
力任せでないシャープさが光る。

吉見と浅尾という2人の中日投手の投球は秀逸であった。
常に試合に勝つということに集中できる精神モードを持っている。
緊張感・集中度の自己コントロールレベルが、他の選手と格段に違う。

逆に期待が大きくとも、本来のプレーができていない選手がいたことも付記しておこう。
名前は敢えて挙げないが。


今季の日本プロ野球が、緊張感と“プロ”意識に満ちたものとなり、
迫真のクライマックスと日本シリーズが展開され、
その結果、更に磨きのかかった「日本代表」が年末には結成されることを、
今から心待ちにしている。


僕のWBCへの思い入れは既に起動した。
来年の今頃において、米国西海岸へと向かっている自分自身の姿を
限りなく妄想している。
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