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馴染みのカフェがありますか?

2011-04-02
1日(金)新年度を迎えた。新たな気持ちで自分自身の生き方を問い直す。特に先月の東日本大震災以来、様々な視点から生活を顧みることが多い。そんな思いの中で、自分が生活する「地域との共生」という課題は、急務であると痛感する。


 朝からPCに向かい、色々な情報を得ながら、書類作成などの仕事をしていた。地震で転倒し壊れた本棚に代わり、新たなものが本日到着予定でもあった。震災以来、宅配便の遅れなどが予告され、特に時間指定配達というのができない状況だという。仕方なく自宅待機を決め込んで、朝から夕刻まで、家から出ずに過ごしていた。

 時折、宅配業者の「お荷物問い合わせサービス」なるサイトを検索し、荷物の配達状況を確認するが、なかなか同じ状況から進展がない。先日は、他の業者がタイプの違う書棚を配送してきたが、そちらのサイトでは時間ごとに細かな更新が為され、最終的に配送される時間帯が3時間以内で絞られる方式であった。何しろ留守にして、宅配ボックスに入れておけるような代物ではない。

 夜7時半過ぎになって、もはや今日の配達はないだろうと思った矢先、呼び鈴が鳴った。背丈の高い梱包された荷物が玄関に運び込まれ、この日の待ちぼうけも終了となった。




 急に空腹感が際立った。家には朝・昼食で食べたパンも尽きた。それならばと思い、小欄でもしばしば登場してきた、自宅近くの馴染みのカフェに自然と足が向いた。昨年5月に開業したこのカフェには、休日を中心に足繁く通うようになっていた。以前から、自宅近くにこんなカフェがあることを理想と考えていたので、雰囲気や料理の品揃えなどに好感が持てるカフェの出現には、どこか嬉しさを感じていた。

 いつもながらの静かな雰囲気の中、ビールにパスタをいただきながら、しばし落ち着いた読書などに耽っていると、閉店時間になった。すると店主夫妻が、「明日の予定はありますか?」「ゆっくりしていって下さい」と声を掛けてくれた。以前から、店主夫妻と直近の社会問題などについて語り合うことが多かった。カウンターのほぼ定位置で、調理の合間を縫って、様々な話題で語り合ってきた経緯がある。

 日本の政治・社会のあり方という大きな範囲のことから、地域社会での生き方という眼前の現実的な話題まで、その語り合いにはお互いに共感できる要素が、次第に増えて来ていた。特に震災当日は、激しい揺れで自宅本棚が倒壊したショックを、数時間滞在して話すことで、癒されたという経験もした。馴染みのカフェで、こんなコミュニケーションができるというのは、理想としていた一条件でもある。今、それが現実となり店主夫妻との和やかな関係が成立してきた。

 その後も、差し入れのシャンパンなどが開栓された勢いも相俟って、語りは深夜に及んだ。「店の仕込があるので」とは言いながら、こちらも居心地の良さに甘えて、ついつい長居をしてしまった。終いには、開店1周年イベントとして、お互いが得意とする分野のパフォーマンス(今は秘密)を実施しようという話になった。




 地域社会との共生。そんな言葉で切り取ると、何か余所余所しくも感じられるが、近所に居心地の良い店があって、心通いあう交流ができること。それこそが第一歩ではないかと思う。

 ほろ酔い加減で店を出ると、春の夜風が新鮮な香りを運んでくるかのようであった。
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