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「包む文化」の中で心を開いて通じ合うために

2023-10-25
思いを素朴に伝えること
相手の立場で考えること
「包む文化」の日本でこそ開く喜びを

家族でも友人でも、「心が開いて通じ合う」と実感できるのは幸せなことだ。だが「心が開く」という状態になるのは、そう簡単なことではない。どうしても様々なわだかまりから、「本音を言わない」で済ましていることがある。それゆえに人は、食事や酒宴の場を設けることで次第に心が開くことを自ずから意図しているのかもしれない。「美味しい」という感覚は心を次第に柔らかくしてゆき、「酔う」ことから次第に心が大きくなっていく。「美酒佳肴」とは人が心を開くために開発してきた、大きな人類の発明かもしれない。

「オブラートに包む」「遠回しに言う」など、日本では「包む文化」がある。「裸銭」で渡すことに抵抗があり、お寺などでも本尊は姿を隠されていることが多い。和歌史を考えても『万葉集』の素朴で直接的な表現から、『古今集』以降の比喩的・婉曲的な表現が平安朝文化の中で育まれたのは、「包む」文化の源流として特筆すべきことだろう。封入された金銭を開ける期待があり、ご開帳となればその稀少性から仏の生きたご加護があるような気持ちになる。いわば「包む」からこそ、「開く」ことに「ありがたさ」を感じる心がある。ゆえに「包まれている」から「探り合う」のではなく、「開く」機会を意識的に持つ必要もあるのではないかと思う今日この頃である。

時に『万葉集』の語法が求められるときも
御簾・几帳・扇など平安朝の「包む」文化を考えながら
真に安心できるのは「心が開いた」時なのであるから。


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