ジャケ買いしたくなるような
2023-10-03
音楽はすっかり配信になったが各曲のジャケットにも注目し続けたい
書籍ならさながら表紙のデザインが読者に響くということ
もはや音楽を個人で聴く場合、配信ダウンロードが一般的になった。数年前まではまだCDを物理的に持っていることがファンの証だと思い本棚に並べていたが、最近のサザンの新曲3曲も「3ヶ月連続配信」という発表の手法が採られている。家の中にCD棚がある訳ではなく、主にスマホの中に大量の音楽を整理して所有することができるようになった。それでもなお大切にしたいのは、配信をダウンロードすると表示される所謂「ジャケット」のデザインである。サザンの場合、その写真はMV(ミュージックビデオ)の一幕である場合が多く、曲のイメージを豊かに伝えてくれる写真や絵が採用されている。かつてレコード店で音楽を買う時代、一枚一枚のシングルやアルバムを見てゆき音楽は知らないが「ジャケットが格好いい」と買ってしまうことを「ジャケ買い」と呼んでいた。曲のイメージから入りどのように音楽を楽しむか?それはそれで大変なワクワク感があった。
僕の新刊著書が発刊になり、半月以上が経過した。市内の書店に出向くと、まずは地元出版社の専門コーナーに表紙がお客さんに見えるように置かれていた。光栄にも隣は、伊藤一彦先生の著書である。この度、出版をお願いした宮崎の地元出版社の熱意が感じられ、誠にありがたい限りである。さらに「短歌」のコーナーに行ってみると、やはり表紙を向けてある名だたる方々の書籍と同じように配架されていた。我ながら思うに内容をイメージとして表現してくれた表紙が、誠に有効にお客さんに訴えているように思われた。表紙に使用した写真は、僕が牧水生家の前で撮影した坪谷川のせせらぎ、また青島で撮影した朝陽の写真である。坪谷川はまさに「牧水」という名の「水」そのもの、青島は第一歌集『海の聲』の歌をイメージした写真である。その川のせせらぎを牧水が耳を寄せて聴いているように出版社がデザインを施してくれた。またその牧水の写真の表情が絶妙に良い、まさに今にも「聲」を出しそうな表情をしているのである。著者みずから変な物言いだが、これなら「ジャケ買い」もありだなと書店を歩いて思ったりした。
お送りした方々から次第に反響も
後期授業ではテキストにも採用
『牧水の聲』Web書店でもまずは表紙をご覧ください。
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