神宮は故郷〜「杜の詩」に寄せて
2023-09-04
あの球場での劇的なドラマ美しい杜のために通ったバイト
東京六大学野球の聖地として・・・
サザンオールスターズの3ヶ月連続新曲配信・第3弾が、2日のラジオ番組で初オンエアされた。「Relay〜杜の詩」それは3月に亡くなった音楽家・坂本龍一さんが訴えていた「神宮の杜再開発反対」のメッセージを引き継ぐ内容であった。坂本さんを筆頭に音楽家の社会活動は、欧米では一般的だが日本ではあまり為されない。昨年来のウクライナ侵攻に反対の曲を出したのも桑田さんの声掛けで同級生ミュージシャン5人が集結した「時代遅れのRock’n Roll Band」ぐらいであった。このような意味で、サザンとして今回の曲を世に送り出すことの勇気と意義に大きな賞讃を送りたい。サザンもデビューの頃から45年、神宮の杜を見渡す一角にあるビクタースタジオで曲作りやレコーディングに取り組んできたわけで、まさに「故郷喪失」への訴えということにもなる。
僕自身も神宮の思い出は、数多く尽きない。大学時代は六大学野球に足繁く通い、対東大戦の際は球場へ向かう杜の一隅で東大応援団に所属する小学校の同級生に偶然出逢ったことがある。また早慶戦の際は前の晩の終電で信濃町駅に着き、杜の中へは立入禁止ゆえに駅前の歩道橋上で先輩たちと一升瓶で酒を酌み交わしたことがある。(現在なら取り締まられているだろう)またあまりの神宮好きが高じて、バイトで東都大学のグランド整備やプロ野球の会場係り、さらにはバッティングセンター係員もしたことがあり、現場の職員さんに可愛がられたこともある。プロ野球後のスタンド掃除は大変な作業で、最後は終電に間に合うように駅まで走るという体力勝負であった。もちろん教員になって初任校の東東京大会での幾多の激戦の応援は、簡単には語り尽くせない。あの杜が、あの球場が無くなってしまうという「文化喪失」的な再開発?坂本さんに、サザンに賛同し僕も声を上げる一人でありたい。
アメリカでは110年を超えるボールパークが大切にされ
パリの街並みはいつも整然と文化の香りを漂わせている
「馬鹿でごめんなさい 意志を継ないで」
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