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ドーナツ穴の見通し

2023-07-17
恩師が好きだったリングドーナツ
母はよく正月の煮しめで蓮の穴から見通しと
昼下がりのドーナツの幸せ

今まで人生の師と呼べる恩師は5人、もはや今後はそんな師が出現することもないように思う。中でも大学受験時のラジオ講座・リアル講習で出逢った先生との交流は、僕の人生に多くの生き甲斐を与えてくれた。先生の母校に憧れ、先生の講習のおかげで首尾よく入学でき、その後も学問をするヒントをいつもその会話から僕に提供してくれた。社会人として教員となってからも、よく先生のご自宅に話をしに行く機会が多かったが、その際の手土産は必ずドーナツと決めていた。明治生まれで西洋風なハイカラな物がお好きだということもあるが、紅茶にドーナツをお供にして学問の話をする時間があってこそ、僕は研究者として再起することができたのだと思う。

あのリング状のドーナツという食べ物はなんだろうか?シンプルで中心に穴がある形状に、なんとも言えない郷愁が漂う。のぞき穴のようでもあり、よく正月の煮しめを作った母が蓮の穴から「見通しがよい」と覗きつつ食べていたのが思い出される。この日は暑い昼下がりに、新刊著書の校正作業を追い込んでいた。どうも集中する燃料が切れたように思ったので、妻とドーナツ屋に車を飛ばした。昼食替わりに2個ほどとアイスコーヒー、その軽やかな甘さに恩師のことを思い出しつつ、校正作業をする気力が蘇った。大学入試参考書のベストセラーをたくさん出版していた恩師、いつも「本を書きなさい」と僕の背中を押してくれたのが思い出される。昼下がりのドーナツ屋で、なぜか妻とこれからの大きな夢を語り合った。きっと先生がともにドーナツを食べにいらしていたのであろう。

作業の合間には小さな未来への楽しい計画を
自らの著書を面白いと思えるように
今も恩師の力強い筆致のサインが僕の机上に輝いている。


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