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七月六日は肯定記念日ー36年目の誓い

2023-07-07
36年目の『サラダ記念日』
今も生き生きとした歌集として輝くのはなぜか?
「全肯定」の歌メッセージとして僕らを支えてくれるから

たとえば先ほど、小欄を書くためのデスクに持ち込む生乳入りカフェオレを作ろうとしていた時のこと、牛乳を電子レンジにかけたら量と温度設定のバランスが悪く沸騰してカップから溢れてしまった。しかし「朝のルーティン」の時間割り振りを崩すアクシデントと考えるのではなく、久しぶりに電子レンジ内の台座プレートが「洗えてよかった」と考えた。物事に全て意味があるとしたら、このように「全肯定」の姿勢で前向きに捉えるとよい。この姿勢こそ、この日に36年目を迎えた(代表歌の「七月六日はサラダ記念日」にちなんで、出版された年からこの「記念日」の年数をカウントした数字)俵万智さんの第一歌集『サラダ記念日』から学べることである。口語を三十一文字に上手く調和させたというような評価が指摘されるが、何より280万部驚異のベストセラー歌集の秘密は「全肯定」にあるとかねがねから思っていた。その明るく前向きな生き方は、宮崎在住の6年半で俵さんご自身からも多くを学ばせていただいた。

「今我を待たせてしまっている君の胸の痛みを思って待とう」(『サラダ記念日』)「待つこと」をテーマにした拙著にも引用したこの歌。「彼氏に待たされた」と相手を否定する思いが増幅すればやがて「怒り」になってしまうが、「君の胸の痛み」を思いやることができて心の距離が縮まったと当該歌は「全肯定」な姿勢を具体的に僕らに示してくれる。ちょうど6年前の2017年7月6日、俵さんが宮崎に移住されて1年後の「サラダ記念日」が出版から30年目の節目であった。この折は「宮崎野菜でサラダ記念日」と題したディナーパーティーが県立劇場併設のレストランで開催された。僕が学部卒業直後に出版され、「学部の先輩だ!」と思って折々に影響を受けてきた歌集の「記念日」に宮崎で立ち会えたことは、誠に光栄な一夜であった。ゆえに、俵さんが昨年に宮崎から仙台へ引っ越されたことも含め、36年目の今年はさらなる「全肯定」を誓った。俵さんも仙台の御両親とともに、大切な時間を過ごされていると思うことを忘れてはなるまい。僕が宮崎に両親を呼んだことを、俵さんに「羨ましい」と言っていただいていたのであるから。

人生で向き合うことを全て肯定的に!
初めての店の味を知ることも大切な機会
ゼミ生たちにも「本気で自分がやりたいこと」を卒論で全肯定で取り組んでほしい。


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