語り合うちからー対話による理解のために
2023-04-14
「聞くこと=理解」という静寂な授業否、聞いただけでは真の理解に至らず
話すちからで理解を自分自身のものに
「静粛」従来は教室でも図書館でも、この姿勢が日常であった。授業であれば先生の話を静寂に聞く、話をせず黙りに黙って集中してこそ理解が高くなると信じて疑われなかった。図書館であれば「静かに独りで本を読む」、それが何より知識が得られ学ぶが進むと信じられていた。だが果たしてその常識は本当に「常識」なのだろうか?そんな疑問から、授業は「喋る時間」であり図書館は「語り合う場」になりつつある。授業で学ぼうとする知識は、殻に籠って習得するのではなく、他者と語り合う対話活動があってこそ真に自分のものになる。図書館で調べる課題は、書物で調べつつ語り合うことで自分たちの発想に有効に活用できるようになる。
「語り合うちから」は講義やゼミでは必須の活動としている。例えば、「古典を読む意義」についてもまずは個人思考をする時間を取り、その後は他の受講者と語り合う対話の時間を取る。その後は語り合い班ごとに出てきた話題を紹介して全体に共有する。個人思考の際の考え方に班別の語り合いや全体共有で得られた他者の考え方を融合して、最後は今一度自分自身と語り合い講義レポートを仕上げる。概ね講義は、このような流れで展開する。ゼミでも僕自身の指摘だけに終わらぬように、他のゼミ生との対話によって自身の発表内容がより深く自覚され新たに気づくことも多くなる。もとより原始の農耕・狩猟生活の頃から、人間の知恵というのは「協働」によって高められてきたはずなのだ。
声に出すー他者と語り合う
「井戸端会議」にはお互いの活性化があったはず
「黙せず、語り合う」物事は風穴を開けずして豊かにならない。
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