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分業分担と投手のロマン

2023-04-13
完全試合の可能性を残しての投手交代
中継ぎ・抑えという投手の分業分担という発想
異分野融合という複合新領域が求められる時代に

朝一番で非常勤先の今年度初授業、新たな学生たちとの出逢いが新鮮である。非常勤の仕事は単に専門分野の分担というよりは、自らが教えることの相対化にもつながる。多様な対象に向き合い、どのように学生の資質・能力を伸ばすかが自らに問われているからだ。このような意味で中高をはじめ様々な教育の場を経験してきたことが、大いに役立っている。また研究分野においても「文学」「国語教育」の大きな分類二分野の業績があるため、双方に対応することができる。相互を「教材研究」という視点で高め合うこともでき、この「二刀流」は「教員養成」というフィールドにおいて大いに追い風となってきた。分業分担し細分化されてきた研究分野は、いまあらたに融合的な「二刀流」が求められているといえよう。

午後の会議を終えて帰宅し、夜は「巨人対阪神」伝統の一戦をBSTV中継で観た。阪神のプロ3年目・村上頌樹投手が7回終了時までパーフェクトピッチングをしている。得点は0対1で阪神リード、まさかとは思ったが8回表の攻撃で代打が送られ、完全試合の達成は監督の方針かチームの勝利が優勢される状況を目の当たりにした。だがむしろ交代が裏目に出て、8回のマウンドを託された石井投手が巨人の岡本選手に本塁打を打たれ村上投手の勝利投手の権利さえも消えてしまった。すべては結果論であり1点差で勝つための戦術であるとは理解しなくもないが、素人目にもどうせ打たれるなら村上投手が打たれた方が潔いような複雑な感情に揺れ動いた。(結果的に阪神が勝利を収めたが)現代の野球は「先発完投」は過去のものとなり、「中継ぎ・抑え」と分業分担が確立している。その「方程式」にこだわり過ぎるあまり、「夢」へ意志を繋げなくなっているのではないか?TV解説の江川氏も「確かに球威が落ちてきている」と指摘していた。だが昔ならば、その状態でも投球内容を工夫して9回まで(打たれるまで)投げたはずだ。「投手が投げ切る」というロマンを蘇らせる試合があってもよい。

「文学研究」「評論」「創作」
明治の学者はいずれの分野も投げ切った
ベーブルースへの回帰である大谷翔平のロマンはあまりにも偉大だ。


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