反抗のちからー適時に必要な対話として
2023-04-05
父親にいつどのように反抗したか?親離れ・自立を成し遂げる契機として
「良い子ちゃん」が多い世の中に
高校卒業・大学入学の年齢は、「親離れ」の大きなチャンスであるように思う。という感覚が強いからか、所属大学を含め保護者会などを実施している世相にはいささか首を傾げてしまう。かくいう自分も大学は自宅通いであったため、十分な「親離れ」ができたとは言えないと回顧する。よく地方出身者の友人のアパートに転がり込んだが、あらゆることから自由であり生活の術も学べるのではと憧れを抱いていた。もし下宿生活をしていたら、親に対する思いも恋愛も少し変わっていたのではないかと思わないでもない。独り暮らしで大きいのは「親が客観的に見られる」ということだろう。人生では「独り」になる時期が、いつかは必要なのかもしれない。
最近は順々な「良い子ちゃん」が会社でも多いと聞くが、また大学でも批判的に反論する者が少ない印象である。また凶悪犯罪が起こると、多くが「普通で真面目な人だった」という犯人の印象が語られることも少なくない。心理学上でも「親への反抗」というのは必要な段階なのだが、適時にそれが為されないと暴発してしまうということかもしれない。僕の場合、商家で育ち家を継がず教師になり、その後に研究者を目指した。この生育環境からの「独り立ち」は容易ではなかったようにも思う。若山牧水が二代続いた「医師」を継がず、「文学者」としての道を歩んだ精神的な「反抗」が思われる。「継がない」ことを親子双方が納得するために、牧水は名だたる歌人として「短歌」に生きた思いに心を寄せている。
反抗は人生のバネになる
自立とは様々な過程と思いが重なるものだ
老いた父に向き合いこんなことを考えている。
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