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他国の試合も知ってこそーWBC熱狂に思うこと

2023-03-20
いつぞや「侍ジャパン」という言い方が定着し
多くのTV番組がWBC熱狂を取り扱う日々が
されどサッカーW杯と違い他国の試合はほとんど放映されず

WBCを主催するのはWBCI(ワールドベースボールクラシックインク)であり、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)公認の世界選手権である。全世界の参加国は28チーム(うち予選免除16)、本戦参加20チームの規模の大会である。第1回2006年、第2回2009年、第3回2013年、第4回2017年と開催されてきて、2021年に開催予定であったが世界的な新型コロナ感染拡大で無期限延期とされていたが、今年2023年に2年延期で開催される運びとなった。次回の開催は2026年と3年後であることも既に公表されている。当初から参加国の少なさや大会運営に問題が指摘される点も多く、「野球」という競技そのものがオリンピック競技から外されたりすることと関連して「世界のスポーツ」という意味では限定的な面が否めない。冷静に野球が盛んな地域を世界で見回せば、「米国・中南米・東アジア」の3大圏内にほぼ限られると言ってよい。FIFA主催のサッカーW杯との大きな違いは、参加地域・国の少なさであり、日本は世界でも稀なWBC熱狂国の一つであるという認識を持つべきかもしれない。

などと述べて、何もWBCへの現状のような熱狂を否定しているわけではないことはまずお断りしておきたい。研究者の性(さが)であろうが、背景にある状況の冷静で適切な認識をもった上で興じていたいという思いがどこかにある。今回の大会の放映権を持つ放送会社においては、多くのバラエティ番組などを含めてWBC一色に染め上げられている。芸人さんらが「にわかファン」だと称しつつ、日本代表の美徳を語っている。多くの人々がこうした情報を頼りに、「日本代表」に偏った視点で「日本代表」の試合のみを観ているのが現状だろう。一部のWeb配信やBS放送の「スポーツ専門チャンネル」以外では、ほとんど他国同士の試合をこの国では観ることができない。以前にも指摘したが、宮崎のような地方ではNHKに放映権がなく限定された民法系列局しかなければ日本代表の試合ですら放映を観ることができない人々が多い。ひとえにこれも主催機構に関連した、放映権料の高騰と独占に起因する問題である。「国別野球対抗戦世界大会」と言い換えられる今大会にを重視し、1ヶ月以上前から代表合宿を組んでチーム作りをしてくる国は稀であることも我々は知るべきだろう。MLBのチームに所属する選手たちがチームとの契約上、大きな制約を抱えながら参加するのも、この大会の第1回からの問題点である。さていよいよ4強が出揃った。昨日の「アメリカ9対7ベネゼエラ」の熱戦なども多くの人々が興じるべき試合だろう。などという視点を持ちつつ、明日の準決勝を楽しみにしている。

本日は先に「アメリカ対キューバ」の準決勝が行われる
そして春の選抜高校野球は全試合をNHKが無条件に放映する
この国ではなぜここまで野球に熱狂するのか?を考えつつ楽しみたいと思う。


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