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「宮崎空港今日も快晴」ー俵万智さん「海のあお通信」最終回

2022-11-29
「子のために来て親のため去りゆくを宮崎空港今日も快晴」(俵万智)
「宮崎の豊かさ」音楽も演劇も映画も
「宮崎のたくさんの『いいね』を見つけてきた」連載が最終回

宮崎日日新聞第4月曜日の連載「海のあお通信・俵万智」が、77回をもって最終回を迎えた。約6年半もの間、俵さんが「宮崎のいいね」を再発見し綴ってきた豊かなエッセイである。冒頭に記した一首はその最終回に記されたものであるが、俵さんの人生史に明らかに刻まれた宮崎なのだと深く肯ける歌である。歌通り、この日も思わず大学から宮崎空港方面を眺めると爽快な快晴であった。調べてみると宮崎県は「全国都道府県快晴率ランキング(2018年データ)」で1位、年間快晴日数が「67日」あり、東京の「34日」の約2倍、下位に位置する山形県・岩手県の「8日」からすると8倍ほども快晴の日数があることになる。若山牧水が「青の國」と歌に詠んだのは、樹木や草の生い茂る「山」のみならず、「空の青海のあを」も含めての呼称であると読みたい。もちろん東京・大阪・福岡との空路の玄関口となる宮崎空港にも「空の青海のあを」が鮮明で、遠望すれば山並みが美しい。「日向は夏の香にかをるかな」とさらに牧水が詠んだように、そこには芳しい空気が溢れている。

連載は「77回」で終了となった。寂しい思いが拭えないながら、「7(月)6(日)+1=77回」という偶然の回数が俵さんの「持っている」ところである。そんな思いも募り、午前中のうちに「最終回拝読」というメールを俵さんにお送りした。そこには母がいたく最終回に感激したことなども記した。実は俵さんが仙台への移住を公表する前にお伝えいただいた時、「ご両親の(宮崎に移住された)ことを羨ましく思っていました。」とも言っていただいていた。僕の両親が宮崎に移住して既に3年となるが、その間には俵さんもご両親とともに暮らすという葛藤を抱えていたことを知った。などと考えると冒頭に記した歌の二つの「ために」には、並々ならぬ家族愛が込められているのだと読めてくる。息子さんが学んだ「五ヶ瀬中等学校」の学びや環境に対してもたくさんの「いいね」をしてくれた。そして宮崎の多くの美味しいもの、そして最終回に思い出のように綴られていたように宮崎の音楽・演劇・映画にも。よく宮崎の人は、都会に出ないと文化・芸術を見るチャンスが少ないと口にするが、ところがどうして!宮崎ならではのコンパクトで人と人とが繋がりやすい文化・芸術のあり方があることを俵さんにあらためて教えてもらう。連載77回のうちには、何度か僕自身も登場させていただいた。母校からのご縁に加え、宮崎でのご縁を、今後も大切にしてゆきたいと連載を幾度となく再読している。

今後も「わけもん短歌」「俵万智短歌賞」「牧水短歌甲子園」など
継続して「短歌県みやざき」に関わっていただけると云う
「心の花宮崎歌会」の「俵万智五首選」を励みに今日も歌を詠もう!!!


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