武器商人の高笑いー利権で人が死ぬ戦争の構造
2022-10-29
「トマホーク購入検討」というニュース幕末を省みれば、新政府側に英国が幕府側に仏国が「武器供与」
矛盾だらけの利権レースは21世紀でも終わらない人類の愚劣
小学生の時、算盤塾に通っていた。塾生には隣の区の小学生もいて、助手の若い先生が授業をするので次第に悪戯の度合いが過剰になってきた。しばらくすると2校の小学生は対立するようになり、相互を「生意気だ」と牽制するようになった。事はエスカレートし互いへの嫌がらせに発展してしまった。元より喧嘩嫌いの僕は、なんとかこの諍いが鎮まらないかと心の中で祈っていた。しかし、僕の小学校側の先輩もいて「対立」の図式に与しないと、それはそれで叱責されるのでやむを得ず「戦う」ふりをしていた。そしてとうとう双方は、「決戦」をすることになった。両校のちょうど中間に位置するのが天下の「開成中学高校」である。当時は何ら怒られることもなく、その校庭で遊ぶことができた。「みんな勉強して校庭を使用しないのか?」などと不思議に思っていた。「決戦」には双方が「銀玉鉄砲」「パチンコ」「盾(ベニヤ板)」などの武器を持参した。僕も駄菓子屋で買った代物を持参したが、どうしても相手を撃つことはできなかった。相手方は飛び道具として「イボガエル」を準備して、こちら側の「捕虜」になってしまった子の顔に近づけ嫌がらせを見せつけた。僕はそれには絶対になりたくないと思い、ほぼ「逃げる」防戦一方で凌いだと記憶する。最終的にどのように決着がついたかもわからず、「決戦」は特に怪我人もなく一人の子が「イボガエル」で泣いただけで終わった。
算盤塾での口喧嘩が、なぜ「武器」や「イボガエル」まで使用する喧嘩になったのか?他の区の小学校同士、隣人の多くは対立的になるものだ。そこに駄菓子屋で販売されていた「武器」の「実戦使用」という欲望が加わった。近隣の駄菓子屋では一時的に「銀玉鉄砲」や「パチンコ」の売り上げが伸びただろう。ウクライナ侵攻でよく耳にする「NATO側の武器供与」という方法、「侵攻されたウクライナを支援する」という大義はあるが、NATO諸国に関連する武器商人たちの高笑いが裏で聞こえやしないか?昨日のニュースで報じられた「政府がトマホーク(巡航ミサイル)購入検討」は、決して「国民の理解を得る」という次元の話ではないだろう。図式的に見れば、アジア支援の「武器供与」に自ら金を払って参加する名乗りを上げ「紛争」の一員として与することになる。周知のように湾岸戦争などでは、「トマホークの撃ち合い」のような様相であったことは記憶に鮮明だ。先週日曜日の「NHKスペシャル・幕末史」では、幕末「戊辰戦争」においてやはり冒頭に記したような英国・仏国からの「武器供与」が内戦の行くへを左右したと知った。その背景には、西洋列強の植民地化政策があったことは明らかだ。欲望が欲望を膨らませ、自らが主導権を取りたいがため、「武器供与」によって内戦で多くの血が流れる。連射できる最新兵器で新政府側も幕府側にも多くの犠牲者が出た。「武器供与」とは「戦争」を利用した利権獲得に他ならない。あの算盤塾で、僕らは「算盤の実力」を競えばよかったはずだ。銃刀法があるゆえに、僕らの国では治安が保たれている。銃規制さえできず巷間で乱射事件が絶えない国の武器商人の高笑いに加担するほど、この国は未だに愚かで西洋列強に隷属的であることに自覚を持たねばならない。
「攻撃できる」から「攻撃を受ける」可能性が増す
小学生の紛争は明らかに双方に独裁的な主導者がいたから起きた
開成中学高校の校庭が使用できたのは「ペンは剣よりも強し」の校章のおかげだろう。
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