伊勢海老のちから
2022-10-03
9月より解禁名前の由来の「伊勢」を超える漁場として
母の長寿を願う誕生会の料理として
実際の母の誕生日には1日早いのだが、休日の晴れ渡る青空のもとに誕生会を開いた。計画段階から料理は何がよいか?とあれこれ考えた。季節もよろしき秋、9月から解禁となった伊勢海老がよいということになり、馴染みの海鮮料理店を親友を通じて予約した。僕が宮崎での公募採用面接の前夜に訪れた幸運のお店、あの日から間もなく10年の月日が経過するが宮崎の豊富な海鮮料理からいつも元気をいただける店だ。人気店ゆえに昼の時間帯からお客さんが絶えない店内であるが、当初から父母と訪れると必ず座る水槽の横の椅子席を確保していただいた。注文は既に予約した親友が通してくれていた「伊勢海老定食」、伊勢海老を始めとするお造りを中心にあら煮・小鉢・伊勢海老味噌汁・ご飯と1人分に一尾の伊勢海老が使用された豪華版だ。まさに食欲の秋、誕生日に母にはさらに若返って欲しいという願いを込めて、父・義母・妻とともに僕ら5人の食卓は伊勢海老を食べることに集中してしばし静かな食卓となった。
縁起物である伊勢海老は、名前の由来からして(1)伊勢地方で多く獲れた(2)「威勢がいい海老」(3)「磯海老」の変化、と諸説があるらしい。現状ではまさに宮崎の方が「伊勢」よりもよい漁場ゆえ、「青島海老」「日南海老」あたりの名前でもよさそうだ。(しかし、やはり伊勢神宮へのお伊勢参りが隆盛であった江戸時代までは、この名そのものに縁起物としての意味があっただろうと思う)俳句の季語としては「新年」、赤は「魔除け」の色とされており「祝儀」の際によく使用される所以である。甲殻類としては「長寿」であることも知られており、かつて新年に「年取り」をしたことを考えると誕生日には格好な縁起物だ。他に「脱皮」をくり返し成長するゆえに「立身出世」を願うとか、「兜(甲冑)をつけた武将」のように見えることから、江戸時代までは「武運長久」の縁起物だったと云う。ともかく「身を固く護り跳ねる元気のある」象徴としてこの時期の宮崎においては、元気をいただくことのできる貴重な食材である。家族全員があらためて「伊勢海老のちから」をいただき、新たな次の1年を逞しく生きていきたい。
親友から秋刀魚の差し入れまでいただき
食欲の秋を堪能
食後には青島海岸の波を見ながら海風に吹かれるのが心地よかった。
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