合格とか抽選の発表
2022-09-23
研究費用の採択とか学生の進路関係の合格とか
そしてライブチケットの当選とか
人生で決して忘れることのない合格発表が、2度ある。一度は大学学部の合格発表、私立大学でも最後の最後に設定された志望大学の入試日程。しかも「その大学にしか行かない」と決意していただけに、「浪人覚悟」で後が無い合格発表であった。当時は受験者数も桁違い、志願票を早く出した僕は「2桁の受験番号」で合格発表の掲示板に近づいていくと、2桁が「10人」程度しか並んでないのが最初にわかった。(倍率からみてそういうことだろう)恐る恐る掲示板に最接近し見上げて2桁の数字を確認していく中に、僕の受験番号を見つけることができた。まさに人生が大きく動き出した瞬間であった。2度目は大学院入試、現職教員ながら社会人入試ではなく一般入試で受験した僕は、正直なところ試験にまったく自信がなかった。合格発表の日も仕事を終えてもう誰もいない薄暗い掲示板を見ると、僕の受験番号があった。教員から研究者へ再起できる第一歩の合格であった。
最近は「発表」というと、「研究費の採択」「指導学生の就職試験や院試」さらに個人的ではあるが桑田佳祐さん(サザンオールスターズ)のライブチケットあたりがドキドキする。研究費は以後の研究推進に大きく影響し、一覧表による事務的な発表が実に冷徹な感じを受ける。もちろん申請書を書き尽くす苦労が常に思い返される。また指導学生の合格結果報告の手段も多様化した。LINEですぐさま報告してくる者もいれば、直接面と向かってという者もいる。(コロナ禍で後者はだいぶ減ったが)いずれにしても吉報を聞くと、指導者としては実にありがたい気持ちになる。「教育」とは「自分の体験した意識を次の者へ引き継ぐために追体験をさせる行為」だと、大学学部の教職の講義で最初に教わった。まさに指導学生が「人生を開く」体験をして吉報を聞くときは「教師冥利に尽きる」と言える。最後にライブチケット、もちろん前二者と同一視するわけにはいかないものの、僕にとっては「人生の」という次元だ。最近はWeb上で結果確認画面にアクセスする方式で、メールも随時届くというシステム。当選結果発表の時間になっても、見るかどうかとそわそわする。落選の虚脱感、当選すれば当日に向けて心が躍る。前二者は「自らの実力」が試される発表だが、自分ではどうしようもないチケット抽選へ向き合う非情さを楽しんでいるような趣だ。
人生は実力、自らが開拓していく
そしてどうしようもない抽選の運命に身を委ねる
発表という楽しみとして、これからも多くの機会を味わっていきたい。
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