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はったりで引っ込みがつかなくなる前に

2022-09-09
ついつい言ってしまったこと
周囲からの投げかけに乗ってしまって
早々に自ら修正すべきところだが

「はったり」という語がある。「はったりを利かせる」などと使用して「(3)相手をおどすようにおおげさに言ったり行動したりすること。実際以上に見せようとして、おおげさにふるまうこと。またそのふるまい。」と『日本国国語大辞典第二版』にある。さらに同辞書の見出しには、「(1)なぐること。他人をおどすこと。(2)けんかなどをしかけて、金品を強奪すること。ゆすり。恐喝(きょうかつ)。また強盗、追剥ぎをいう。」とあって、(2)には「浄瑠璃」や「歌舞伎」の江戸時代1700年代の用例を添える。「語源説」として「王朝時代に徴税などを催促するハタル(徴)の転 [ことばの事典=日置昌一]」とあり、もとより「金の催促」に由来する語のようだ。意味として(1)(2)よりは最初に掲げた(3)は緩やかな行動であるが、現代ではもっぱらこの用法が一般的であろう。同辞書でも(3)については、1900年以降の近現代の用例が添えてある。僕自身の経験的な語感でも、ほぼ(3)の意味でしか使用しない。

「度胸が必要な場面に臨むとき」大学時代頃からよく「はったり」も大事だと思っていた。恩師と呑んでいる際に、先輩の誰かが「よく先生はあんなにたくさんの和歌を覚えてますね?」と尋ねたところ、「あ〜忘れたら適当に作っているよ!」と返答されて大笑いをしたことがある。先生の『万葉集』の演習では、実に見事に和歌が朗詠されその魅力の虜になった。もちろんかなり多くの和歌を身体に刻んでいるのは確かだが、いざとなると「作る」というのは「教師は度胸」が必要だとその後の経験で今も活かされている。また教員になって部活動顧問をしていた際に、野球部やサッカー部が全国レベルで強い勤務校であったゆえ、当初は弱小ソフトボール部顧問をしていた際に、他校にかなり「はったりが利いた」のを記憶している。もちろんそんな「はったり」はすぐに「化けの皮が剝がれる」わけなのであるが。大学学部や大学院時代も、読んでいない文献が話題になるとその場は「読んでいるフリ」をし、その日のうちに「読んでおく」ということも少なくなかった。要は「はったり」はすぐにバレる場合も多いので、すぐに「実際をはったりをした次元まで高める」必要があるだろう。その努力をしないで放置された「はったり」は、次第に「嘘で嘘が塗り固められて行く」ものだ。試験や試合など「はったり」が有効な場合があるのは確か、それゆえに様々な場面では引き際も肝心なことを心得るべきだろう。

やがて「詭弁に詭弁を重ねて正当性を強調」するように
放置した「はったり」は必ず信頼を失う原因となる
強引さが目立ち(1)(2)の語義に戻らぬように善用を心がけるべきであろう。


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