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医師への信頼は自ら作る

2022-08-02
掛り付け医の大切さ
自らコミュニケーションをとり忌憚なきやりとり
誰しもが怖い自らの身体のことだからこそ

所謂「第7波」の到来によって、医療現場の逼迫(ひっぱく)が深刻な問題となっているようだ。発熱外来はもとより、救急搬送先が見つからない状況は都市部で顕著で自宅療養の末に命に危険が生じるケースなどが報道されている。在宅訪問医療をしている医師たちも過酷な労働を強いられ、受診すべき人が適切に医療を受けられない状況が未だに多いのだろう。この2年半、常に「医療現場の整備」が「第○波」ごとに専門家から指摘されてきたが、未だに何ら政治的な策が講じられていないことに驚きを禁じ得ない。既にマスク着用義務さえも制約を受けない欧米の社会では、感染者数は多いものの先を行っている感が否めない。「失われた30年」ともいえる世界での経済的後退が現実として突きつけられるいま、感染症対策でも「後進」と言わざるを得ない状況が眼前に広がる。「国民皆保険」で誰もが安心できる国、「安全安心」というお題目ももう聞き飽きたが、我々は世界で取り残されそうな固着した国に生きている自覚を持つべきだろう。

新型コロナ感染拡大以降、「掛り付け医」の大切さがあらためて説かれている。手元の『デジタル大辞泉』を繰ると、「家庭医」と同義とありその項目に「地域住民の健康を支える医師」とある。さらに「補説」では、「欧米では家庭医と専門医が明確に分業されており、医学教育も初期段階から分かれている。」とあった。僕らの専門分野で考えても同様だが、「現場」に寄り添う「教育研究」を得意とする人と、専門を奥深く新規開発を得意とする人がいるのは確かだ。より実効的に「いま此処の学校の授業をより良くする」という意志を持ち得る「実務経験」ある研究者が教員養成学部でも求められるようにはなって来た。話は迂遠したが、僕自身も「眼科」と「歯科」については掛り付け医があり、またすぐに相談できる医師も身近にいらっしゃる。「眼科」は商売道具である目を、「歯科」は日常の食生活を支えてくれている。いずれも忌憚なく何でも質問できる、良好な関係であるのが良い。もとよりそれぞれの医師の人柄もあるのだが、まずは自らが謙虚に敬意をもって医師に接する態度が重要であろう。自分が「生きる」ことに直結した「医師」の存在は、何ものにも代え難く重要だ。担当する基礎教育科目には、毎年医学部1年の学生らが一定数は受講している。短歌の世界を知ってもらい、患者さんへの言葉とコミュニケーションを大切にする医師になって欲しいとささやかに願っている。

患者の「いま」に寄り添う意志の大切さ
そして何より患者としての謙虚な態度と
高齢化社会において何より大切なのは「家庭医」の存在なのではないか。


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