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箒をギターにー見立てることから夢は始まる

2022-06-07
「時代遅れのRock’n Roll Band」MV(ミュージックビデオ)公開
「学校」に集まってくる「少年」ならぬBandメンバー
誰しもがやった「箒をギターに」から夢に生きることは始まる

「時代遅れのRock’n Roll Band」(桑田佳祐feat.佐野元春・世良公則・Char・野口五郎)のMVが6月6日21時に公開された。「”6”ロックン”6”ロールの日」という語呂合わせの粋な計らいの公開である。既にYouTube上にあるので、ぜひご覧いただきたい。舞台は田舎の学校の校舎、ギターケースを持ったメンバーが次第に教室に集まってくる。机椅子が取り払われた教室の黒板を前に、センターにあるマイクを車座に囲むようにギターを携えた5人が取り巻く。集う向き合う密になることが憚られてきたこの2年間であるが、音楽を中心に集まった円の中心に声を投げ掛けるというのは誠に象徴的な光景である。音源だけで判断していた各パートも明らかになり、コーラスなどをともにするメンバーの表情には熟練の豊かさが見える。言うまでもなくこの曲は現在の世界情勢に抗う平和の曲であるが、その舞台が「教室」であることにも喜びを覚えた。「子どもの命を全力で大人が守ること それが自由という名の誇りさ」の一節は世界に広めたい歌詞である。

MVは進行とともにメンバーが「子ども」に帰る演出がある。幼少の頃の5人の実際の写真が画面に並ぶことも。そして5人に扮した子役たちが、「箒をギター」に見立てて演奏の真似事をする場面も用意されていた。この画面を観た時、僕自身の忘れられない経験が脳裏の奥底から浮かび上がった。小学校の卒業謝恩会でのこと、音楽を専科とする担任の先生だったこともありクラスの出し物は「全員オーケストラ」だった。個々の楽器の力が合わさって初めて成立する「オーケストラ」、まさに学校の「クラス」というのはそんな個々の多様性を象徴する場であるべきだ。事前準備の際に先生から「実際にギターを弾いてみないか」という誘いが何人かになされ、偶々僕にも白羽の矢が立った。だが参加するにはギターを買わねばならなかったが、母に相談するとそれは儘ならないという返事だった。今にして考えれば、同居していた叔母が高校時代にギターをやっていたことを知っていたのに、なぜ相談しなかったのかと思う。仕方なく僕はある親友とともにダンボール製のギターを手作りした。「オーケストラ」に色物的にツインエレキギターが加わり、まさにロックバンドよろしく激しい「エアギター」プレイをこの2名が見せたことに、先生は大変に喜んでくれた。その際の僕の「ギター」体験が、今回のMVを観て蘇った。もしあの時に本当にギターを買ってもらっていたら、こんな想像力や創作力はついていなかったのかもしれない。

「見立てる」そして「創り出す」
ごっこ遊びで芽生える夢への志の豊かさ
「歌えRock’n Roll Band !! 闇を照らす」


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