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情報戦争の時代を生きる

2022-05-30
我々が1日に接する情報量
平安時代人の一生分
江戸時代人の一年分

ある情報番組にて、冒頭に記したような説が提示されていた。そしてロシアのウクライナ侵攻は、「情報戦争」なのだと指摘されていた。「戦争」となれば手段を選ばないわけであろうが、虚偽情報拡散が行われることで情勢に様々な影響があると云う。また機密情報提供や公開によってウクライナを支援する動きも盛んである。当初の思惑よりもロシア側が苦戦を強いられているのは、どうやらこんな側面も大きいらしい。多くの市民がスマホを持つことで、戦場での惨状がメディアではない視点で世界に拡散される。日本の他の報道でもそうだが、「視聴者による投稿(撮影)」という表示の映像が昨今はTVでも多くなった。特別な取材でなくとも、生々しい映像が世界を駆け巡るようになった。よって捏造や虚偽は露呈する一方、捏造や虚偽を創り出してさも現実かのように公開されているゆえに注意が必要だ。スマホは「1日あたりに画面を見る時間」を報告し前週からの増減を伝えてくれている。いかなる計算かは定かではないが「平安時代人の一生分」を今日も情報に接するのが、我々が生きる社会である。

先週金曜日、作・演出・古城十忍(こじょう・としのぶ・小林市出身)ワンツーワークス『民衆が敵』を観劇した。まさにSNS上の誹謗中傷、「反政府集会」に「匿名の正義」を持って参加したことが情報公開されたりする。個人情報の拡散、そして職場においても批判の声を受けて恋人との関係も次第に歪なものとなっていく。そんな情報化社会で現実に起こり得る問題を、正面から劇化したキレのある社会派な劇であった。場面展開の速さや台詞の展開の軽快さは、なかなか宮崎では観られない劇であると感心した。この芝居にも表現されていたが「個人の表現や思想信条の自由」が謳われる反面、過度な情報化社会は「個人」への誹謗中傷を先鋭化させる。「匿名」による誹謗中傷は、時に発信元が突き止められ逮捕される事例も多くなっている。市民が自由に手軽にできるようになった情報公開の権利とともに、個々人を守るのも個々の理性であることを忘れてはならない。時に大手のTV 局の情報でも、精査すべくと慎重に考えたくなる。思うに平安時代人は、余計なことを考えずに花鳥風月を愛でることができたことに納得もする。

スマホの情報を信じて万能感を持ってはいないか?
その情報が危うい、そして知らぬ間に「あなた」に降りかかることも
都会に住まずとも情報の喧騒は僕らの身近にあり、それが利点にも脅威にもなる。


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