子どもの貧困と不登校ー「強さ」は美徳にあらず
2022-05-06
「19万6,127人」(2021年10月発表全国不登校児童生徒数)うち宮崎県「1,917人」(学校種別に小学校・高校全国35位・中学校34位)
さらには訴えたくとも窓口のない多くの子どもたち
子どもの日、近隣の家でも鯉のぼりが庭に元気よく泳ぐところも目につく。僕なども幼少の頃には都市部であったから鯉のぼりを掲げる場所はなかったが、五月人形の段飾りを必ず客間に出して、次第に自分で飾りつけるのが楽しみであった。そんな中で「なぜ兜を飾るのか?」とか「武具や太鼓がなぜあるのか?」または「金太郎の人形などがなぜあるのか?(段飾り以外にお祝いにいただいた金太郎などがあった)」などと考えを巡らせていたものだ。「男は逞しく力強くあれ」という戦国・江戸時代由来の「猛き武士(もののふ)」観によって、現代的に言えばシェンダー平等に反し「力による強さ」だけを讃えるような内容だけが誇示される。僕の場合は特段にそんな「強さ」が求められたわけではなく、前述のような疑問から歴史・文化に目を開く育ち方をすることができた。幼稚園や小学校低学年ぐらいまではむしろ「弱く」、他者にいじめられることもしばしばだった。だが現代の社会では「優しさ・弱さ」こそが生きる上で肝心である流れが生まれてきた。風に靡き空に目を向ける鯉のぼりのように、柔軟であることに大きな価値がある。21世紀に至った世界でも独裁的な侵攻が現実となった今、あらためて「強さ」は美徳ではないことを「子どもの日」ゆえに悟ることも必要だと思う。
「子どもの貧困問題」を考える対話の会に参加した。冒頭に記したように、全国での不登校児童生徒の数は年々増加の一途である。数のみで考えれば都市圏にその数は多く、まだ宮崎県は全国で35位前後の数字ではある。(1,000人あたりの人数でも30位〜38位の間である)都市部に多く地方に少ないのはコロナ感染者も同様であり、人口密度による負の影響などを考えざるを得なくなる数字のように受け止められる。また全国的に貧困の問題は甚だしく、友人のフードバンクでも市内40世帯に食料や文房具を配布しているのだと云う。そしてこうした貧困は世代間で負の連鎖を起こし、学歴社会の中で格差を拡大していく。現状での大学授業料は国公立大学でも高額化し、奨学金制度とはいっても貸与制度であれば社会人になる前に借金をするに等しく学びたくとも学べない子どもたちの存在も少なくない。県内の様々な分野の方々が集まり、個々の実情を様々に情報交換することができた。国の政策も鳴り物入りの目立つものではなく、地道に学校・家庭・地域をやさしく繋ぎ、豊かに語り合いながら子どもらを育てる環境ができるような動きが欲しい。少なくとも宮崎はこの人口密度でさらに少子高齢化が進む中、「地方創生」の地道なモデルとして「子ども」の問題に実質的に向き合う県として歩みたいと願う。
「強くあれと言う前に、己の弱さを知れ」
強要して強さを求めない豊かな心が育つ学校とは?
小さな訴える声を堅実に拾える学校・家庭・地域でありたい。
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