オンライン・ハイブリッド・顔合わせ
2022-04-13
あらゆる方法で実施してきた講義今年度は大教室の対面顔合わせでスタート
今後の講義や会議のあり方を考える
基礎教育科目「日本の恋歌ー和歌短歌と歌謡曲」は、年々内容や方法の進化を遂げて4年目の講義開始を迎えた。教科書として俵万智著『あなたと読む恋の歌百首」(文春文庫)に加えて、自著『日本の恋歌とクリスマスー短歌とJ-pop』(新典社)を引っ提げて、より短歌と音楽とCM動画などの「物語」と関連させた内容を目指したいと考えている。先ほど「進化を遂げて」と記したが、周知のようにこの2年間は「オンライン講義」「ハイブリッド方式」と感染対策上で考えられるあらゆる講義形式を試してきた。2年前の「音声配信ラジオ講座」も大変に豊かで受講者に意外にも評判のよい方法となった。昨年は「一部対面+同時双方向オンライン」の併用で、20名程度の対面講義をzoomで生中継する方式を模索しながら採った。「対面ではないと学びが上手くいかない」と言っていたはずの学生たちが、選択できるとなると自宅からの移動も身だしなみも要らない「オンライン」を好んで選択するという現実に直面した。何しろこの「ハイブリッド(対面+オンライン中継)」という方式は、講義の準備と講義中の通信環境や資料提示に甚だ手間と気遣いが求められ、ほぼその日の午後を前後の準備や片付けを併せて費やしていたのを思い出す。
教育学部講義棟一番の大教室、座席数の書面上の収容人数は「350人」程度なので、収容率50%としても170人ほどは受講が可能である。もう過去の言葉になった感がある「三密」を避けるために、教室の広さと受講者数に大学事務担当者は今も目を光らせる。今年度は文科省のお達しもあって、「原則対面」が継続されていくことになるのだろう。だが決して感染状況が改善しているわけではないことは、いつも考慮したいところである。座席の間隔を空けることや、窓をなるべく開放して換気を十分にしながらの配慮が求められる。前述したようなこの2年間の格闘の話題から、この日の講義は開始した。「対面」で実施できていることが「当然」ではないという事実。学生たちは主に2年生なので、高校時代から大学入試を含めて感染対策など様々な苦労があったはずだ。我々はある意味で、この2年間をそれぞれの世代で確実に受け止めて先の時代へと伝承していかねばなるまい。YouTube配信動画なども含めての【講義ガイダンス】は、大教室ゆえにライブステージのような感覚で、次の新たな発想へと僕自身を駆り立ててくれた。さあ!今年も「恋歌の火曜日」が始まった!
会議などでもオンラインか対面かの議論
「新しい日常」など僕たち個々が自分を守る方策を
「顔合わせ」というリアルをどう確保していこうか?
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