fc2ブログ

レポート類のデジタル化

2022-03-29
この2年間の遠隔講義による変化
レポート類のデジタル化促進
紙資料の大幅削減でECOな研究室へ

今年度も最終週、新型コロナ感染拡大によって遠隔講義を盛んに実施して来た2年間が終わる。文科省が出した通達によると、次年度よりは極力「対面」による講義を実施せよということらしい。所属大学でも「原則対面」の方針が提示され、むしろ遠隔で実施するには特別な事情に基づく全学における「承認」が必要となる。だがすべてがコロナ前の講義方法に戻るのかといえば、僕の場合はそうではない。Webシステムを活用し主に講義時間外学習を対話的に実施できるようになったことは、むしろ遠隔講義がもたらした大きな利点でもあった。講義外で読んだテキストについて感じたことをチャット欄に書き込む予習は、学生がSNS書き込みをする感覚で主体的で自由な表現が多くなった印象だ。また講義内の課題をまとめる小レポートを「出席要件」にすることで、学生自身の理解度を十分に把握し、システム上でコメントを付して返却することができる。双方が負担のない程度の字数で小レポートは課すことが肝要だ。概ね1クラス20名前後400字小レポートならば、1時間でレポートチェックとコメント作成を完了する。さらには期末レポートに関しても、提出はすべてシステム上でデジタルデータである。

これによって学生レポートの管理が大変に安定した。紙ベースのレビュー用紙で学生ごとに個性的な文字で書いてもらうことにも大きな意味を感じているので、時折そうした機会も設けるようにはする。だが考えてみれば既に我々が「手書き論文」を書くことは難しいように、学生らがレポートを作成するのはデジタルが普通である。今後は「手書き」機会の確保にも配慮しつつ、デジタルを最大限に活用することになるだろう。レポートのデジタル化は、研究室のスペースを侵食することもなく、返却とか物理的な保管の必要性もなくなった。この日は研究室の整理を始めたのだが、9年前の赴任当時のレポート類が書棚のスペースを占有している。色々な意味で担当した学生のレポートは保管期間を過ぎても廃棄し難いたちだが、研究室のスペースにも限りがある。僕の母校では「吉永小百合のレポートを保管している」という教授がいるという噂を聞いたことがある。学生を見抜く慧眼であったのか、既に吉永小百合はスターだったのか?少なくともデジタルデータになったからには、スペースも取らずにすべてのレポートを容易に保管できるようになった。研究室の紙ベースレポート類を整理し、赴任9年間という月日を思い返す日々である。

文字の構成と学校の板書との関係なども
保管しておいても見返す機会もなかなかないものだが
デジタルデータであればポータブルディスクの中に保管庫ができる。


関連記事
スポンサーサイト



tag :
コメント:












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
トラックバック URL:

http://inspire2011.blog.fc2.com/tb.php/4497-7daa654f

<< topページへこのページの先頭へ >>