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「うら恋しさやかに恋とならぬまに」青春の恋歌を詠おう!

2022-02-12
「短歌県みやざきことばの力と牧水入門」集中講義
受講者の青春の恋の歌たち
来たる2月20日(日)リーディング劇公演にも向けて

祝日ながら午後から集中講義(90分×3コマ)、後期担当講義ももうひと踏ん張りである。基礎教育科目であり地域創生文化推進という狙いのある担当科目、まさに宮崎でしかできない性質を負う。受講も地域資源創生・教育・農・工と、多様な学部学生が集まるのも面白い。この日は事前に『牧水短歌甲子園作品集』(日向市発行・非売品)掲載10首の短歌について、事前に自分がいいねと思うものを選びコメントを課題としていた。オンラインで実施となった画面上で、いいねの歌について評することをウォーミングアップとした。予想以上に的確な読みと深い鑑賞が語られて、この講義のオンデマンド配信で「マスターズ短歌甲子園」などを観てもらっている成果も上々であった。三十一文字を題材として深い読みをして自身のそれを語れる力、これこそ「短歌県」で育つ学生としての理想の姿であると思う。後半は受講者自身が作った恋の歌を無記名で詠草として対話をする、所謂「歌会」体験を実施した。

テーマ詠「青春の恋」体験でも虚構でも構わない、甘酸っぱく切ない恋の歌が26首紙上に並んだ。zoomチャット機能を使用して投票、オンライン歌会の方法は宮大短歌会で熟練の技となっている。比較的多くの歌で表現されたのは「好き」と言えるかどうか?という場面、特に「好き」とは言わないけどそのまま「好き」でありたいという趣旨の歌が多かった。またそれ以前の「声を掛ける」かどうか?とさまよう心を詠んだ歌、また「好き」の先に進み「手を握るかどうか?」に葛藤の心を詠む歌などが特徴的であった。さらに面白いのは「漫画」であれば「心が吹き出し」のように言葉で表現されているから現実でもそうあって欲しい、と願う歌などは世代感もあって興味深かった。中学校・高等学校時代というのは、まさに誰しもが甘酸っぱい恋の経験をするものである。そして誰しもが「あの時に戻れるならば」という後悔も持っていることがわかってくる。「あの時好きと言っっていたならば」という「たられば」を背負いながら、多くの人が大人の階段を登るのである。

「うら恋しさやかに恋とならぬまに別れて遠きさまざまの人」(牧水)
この牧水短歌を素材にした脚本によるリーデイング劇公演を開催する
2022年2月20日(日)①11:00〜②15:00〜宮崎市内勇志国際高等学校宮崎学習センターにて
(入場無料・お問い合わせ・ご予約:劇団ゼロQ:090-9481-0909)
*十分な感染対策を施した上での公演と致します。


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