小さな夢を叶えるー役者編
2022-01-18
「牧水と恋」リーディング劇若山牧水役で短歌の朗詠を
また小さな夢を叶えるために
長い人生において「大きな夢」を現実として叶えるのは、希望を持った生き方をする上で大変に重要である。だが「大きな夢」を現実のものとするためには、時間も資源も投入せねばならずよっぽど一点集中でもしない限り「一つ」であっても叶う保証はない。だが人は貪欲な生き物ゆえ、「一つ」では我慢できないことも少なくない。ならば、より視野を拡げ「小さな夢」を叶えていくことを並行していくことも必要ではないかと思うことがある。僕自身の経験で言うと、中学校で野球をやっていた際に思い描いた夢「甲子園優勝とプロ野球選手」については、教員になって教え子たちが叶えてくれたと思っている。高校教員として3年目の平成元年夏の全国高等学校野球選手権にて、それまで教室やグランドや合宿でも親しんできた生徒らが優勝の栄冠を掴んでくれた。僕は優勝した晩に幸運にも野球部宿舎に宿泊し、翌日に東京までの荷物運搬トラックの運転補助をすることになった。その宿舎で「真紅の大優勝旗」に触れることができたのだ。その際のメンバーのうち2名が、プロ野球選手となったのを自分が入団したかのように応援していた。このように大きく自ら叶える訳ではないが、「小さく叶える夢」に遭遇できるのも誠に幸福な生き方であると思う。
他にも「アナウンサーになる夢」を、大学の国語教育研究会の主宰となり朗読発表会において叶えた。また「ミュージシャンとして野外ライブをやる夢」は、やはり高校教員の時に学級担任をしていた生徒が文化祭実行委員長として企画し、校庭の特設ステージでサザンの「勝手にシンドバッド」を歌わせてもらうことで叶えた。またドリフの加藤茶さんに憧れ「芸人になる夢」は、落語修行を1年半して高座に出演する何度かの機会を得て叶えることができた。今でも「野球」「声」「音楽」は僕のこだわりとして大きな柱になっている。そして今回は「役者になる夢」を叶えてくれる機会が訪れた。親しくしている詩人で高校教員の先生が脚本を書き、劇団を主宰する役者でフリーアナの方々と、若山牧水を題材とする「リーディング劇」(台本は片手に持ったまま朗読に動作を加えて演じる)を公演することになった。ありがたくもキャストで僕は「若山牧水役」となった。それは決して台詞が多い訳ではないが、いくつかの場面で作品の根幹に響く短歌を朗詠する役柄だ。昨日は、その顔合わせとスチール写真撮影を実施した。自前の和服で牧水の雰囲気を出して、本学附属図書館を舞台とする「お芝居」が始動した。
「短歌は声」という主張の体現でもあり
多くは語らず短歌を引っさげて背景に存在感のある牧水
演じてみることで牧水短歌の読みは変わるのだろうか?
リーディング劇「牧水と恋」2022年2月20日(日)2回公演予定
(*感染拡大の状況によっては、予定が変更になる場合があります)
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