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再生する力

2010-12-14
13日(月)先週末に決して喜べない知らせが何通か手元に届いた。もはやそんな状況にも慣れてきてしまい、さして応えないと思っていたが、あまりに一気に複数の知らせが届いたので、強がりの裏でやや心が萎え気味であった。そんな土日が充実していたかというと、やはり何となく過ごしていて、カレーを料理して達成感を味わったり、TVドラマの世界から、人間の生涯を感じ取ったりしただけに止まった。心に引っ掛かる物があると、休日も精神が思うように休まないのは事実だ。

しかし、何事も否定されることから、新たな一歩が始まる。そこでどのように受け止めるかが、人間としての度量と価値なのではないかとさえ思う。以前にも書いたことがあるが、人間の筋肉は鍛錬によって微細な繊維が断裂し、それが再生し繋がり直すことで、太く逞しく強化されていくという。ならば脳や精神も、似たようなことが言えるのではないか。人生の修羅場を通り抜けて来た人こそ、脳力も精神力も逞しく再生しているはずだ。

そんな身体構造を頭で描きながら、この日の午後は新たなトレーニングウェアーを購入。筋肉のサポート構造が備わっている手合いの製品で、以前から使用してお気に入りのワコール社製・CW−Xである。着用するだけで、テーピングを貼ったような効果が得られ、関節や筋肉をサポートしてくれる優れものだ。おかしなもので、新たなウェアーを着用しようとするだけで、トレーニングのやる気が10倍増したような気分となった。やはり精神が萎えたときは、身体から「奮起」の記号を脳に送ってもらうしかないようだ。

夕刻から時間を有効に使用し、その後ジムへ。筋力トレーニングのクラスでのやる気は、並以上であり、重めのウエイトを装着し、いつもに増して筋肉に多くの刺激を与えた。これで再び筋繊維が蘇る機会が得られるのだ。

その後、帰宅してしばし読書。『超訳 ニーチェの言葉』読了。もっと早く読める内容であったが、一言一言から考えさせられる内容が多岐にわたり、ゆっくり噛み締めながら読んでみた。最終章の「美について」では、次の言葉が大きく自分の精神を再生させた。

 理想を捨てるな。自分の魂の中にいる英雄を捨てるな。
 誰でも高みを目指している。理想や夢を持っている。それが過去のことだったと、青春の頃のことだったと、なつかしむようになってはいけない。今でも自分を高くすることをあきらめてはならない。
 いつのまにか理想や夢を捨ててしまったりすると、理想や夢を口にする他人や若者を嘲笑する心根を持つようになってしまう。心がそねみや嫉妬だけに染まり、濁ってしまう。向上する力や克己心もまた、一緒に捨て去られてしまう。
 よく生きるために、自分を侮蔑しないためにも、理想や夢を決して捨ててはならない。(『超訳 ニーチェの言葉』215より)


人間らしく生きるための至言、ありがたき。
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