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発想の温床ーリアルを思い出す

2021-11-13

オンラインでできないこととは?
リアルにしかできないこととは?
僕たちがこの1年半で忘れてしまっていること

もう400日近くになろうか、自宅の上空を通過する航空機は見上げるが、搭乗の仕方を忘れてしまったようにさえ思う。研究学会はオンライン、学会理事会も編集委員会もオンラインになって東京へ出張する機会がなくなった。今回は新刊著書の校了原稿を持参し装丁や帯などの相談も含め、出版社で最後はリアルな打ち合わせを持つべきと考え大学に届けを出して上京した。羽田へ向かって降下していく窓から見える高層ビルの群れ、この街が「故郷」なのだと思いつついささか複雑な心境になる。この巨大さが感染爆発も起こし、人の多さが医療崩壊も招き、電車内で不可解な事件も起こる。あらためて僕は「故郷」を探さなければならないような気持ちになった。宮崎に赴任する前の自分、さらには宮崎から月一ぐらいは上京していた自分、400日近い時間を「待ったこと」が新たな何かを起動させてくれる。そんなことを考えつつ、母校の図書館へ赴いた。

母校近くの馴染みの洋食屋さんのおじさん・おばさんは元気に営業していた。流行りの宅配システムからも注文が入るらしく、新たな端末に時折音がなりテイクアウト紙パックに料理を作る。顔の見えないお客さんに売られるハンバーグ、リアルだが完全にリアルと言えないWeb注文・宅配というシステムが「故郷」に組み込まれていた。その後は僕を育ててくれたお店へ、酒縁をつないだ仲間が5名も来店し定員満席。オンラインの効用とリアルでなければできないこと、などの話題を静かに語り合った。店主は十年以上前を思い出すようだと、様々な職種の様々な人々が混ざり合うことで生まれる自然で豊かな発想に目を開かされる。そういえばあの頃は、こうした語り合いを温床のようにして、中高教員だった僕は大学教員を目指し公募採用に向き合っていた。語り合える仲間、この巨大都市の中にある「故郷」としての泉。生きるとはこうして前に進みつつ、また過去を栄養にできることで豊かになるのであろう。

コロナ以前を思い出し
新たな発想も見つける
「ふるさとは遠きにありて思ふもの」


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