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和歌短歌の主体的対話的活動の実践

2021-11-10
県研修センターと大学が行う教員研修
和歌・短歌1300年の歴史に足を置く
参加者の創作短歌が「学校」を描く

県研修センターと大学が協働で実施する教員研修の講師を務めた。本学附属中学校に13名の受講者を迎え、附属の3名の先生方の協力も仰ぎ午前午後と「和歌短歌」をテーマにした内容であった。午前は同僚の教科教育を専門とする教員が、「和歌教材」について実践的な展開をした。彼は『百人一首』の専門家でもあり、小・中・高等学校の教科書の現状に始まり、いかなる授業実践をすべきかを具体的に講じた。さらに「鑑賞に適した十首」を選び、『百人一首』カルタを競技方式を紹介しながら受講者が実践した。札を取りながらその和歌の内容を簡潔にコメントするという実践の展開もあり、ただカルタ札を取るだけではない内容も味わうものであった。多くの中学校では『百人一首』カルタの実践はしているであろうが、それを「学び」にいかに繋げるかはなかなか難しい課題である。「言語感覚を育む」といった「国語」の目標と明確な接点を意識したい。

さて、午後は僕の担当となり、「短歌県みやざき」の紹介、創作課題型学習への転換など総論を講じたのち、「短歌は説明ではなく描写」であることを二首の短歌を読み比べて考える活動から。発見のある具体的な描写こそが、読み手の腑に落ちることを体感してもらった。その後は俵万智さんの第一歌集・第二歌集にある教師時代の「学校」をテーマとした短歌十首を読んで、一首に投票しその歌の良さを語る模擬歌会を実施。「教師」である受講者が共感し発見のある歌への批評をすることで、次第に創作する心の向け方に近づけて行く。その後、各自にテーマ詠「学校」として一首を創作してもらい休憩。後半は一首投票を行っての歌会に入った。「学校」という場面の「教師」視点という共通項があるからだろう、同時に俵さんの具体的で口語的なわかりやすい歌に啓発されたこともあるだろう、受講者の歌はみな生き生きとしたものであった。

「短歌県みやざき」の裾野を拡げるために
楽しく具体的な実践を行なってこその研修
「和歌短歌」を教科書の片隅に置いて置いておいてはならない。


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