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日南海老と坂本棚田

2021-09-24
「伊勢海老」と云う名を変えてみては?
お彼岸に日南南郷のお日和もよく
坂本棚田の彼岸花と蜻蛉と

これもまた、先月の「吉田類トークショー」での話題。僕が宮崎の海産物の素晴らしさを話題にすると、伊藤一彦さんが「伊勢海老という呼び名を変えられないものか」と言った。確かに全国的に通行する呼び名は「伊勢」であるが、今やその水揚げなどからすると宮崎の名産といって過言ではない。宮崎から名称由来の「伊勢」へ向けて「供給」さえもしていると聞いたことがある。宮崎の中でも特に日南方面、油津・大堂津・目井津の漁港周辺では「伊勢海老祭り」なども開催されている。解禁日は9月1日であるが、先日の台風の余波による豪雨で「日南海岸ロードパーク」の内海付近で大規模な土砂崩れが発生し、宮崎市内から日南方面への海岸ルートが寸断されてしまった。ただでさえ「コロナ禍」で経営に影響ある飲食店であるが、この「海老」の稼ぎどきにルートの寸断による来客現象は痛いところだろう。話題を元に戻すが、ならば「日南海老」とか「目井津海老」などの呼称も考えたいところだが、「伊勢海老」の「いせえび」という各一文字音韻と(「いせ」が一字一音であるということ)「えび」の終末が「び」という濁音であることの響きを、なかなか超えられないという言語名称上の理由も作用しているように思う。

この日は妻と僕の両親を伴い、迂回路である山間ルートを通り妻の実家に向かった。開店早々から義母に「めいつ港の駅」のレストランに名前を書いてもらい、この時季ならではの御膳をいただく計画。地漁れの新鮮な刺身とともに、伊勢(日南)海老味噌汁に舌鼓を打った。小ぢんまりとした漁港に秋晴れの空が映える、やはり季節のものを新鮮に漁獲産地でいただくのは何にも代え難い美味しさに出逢える。海の幸のちからをありがたくいただき、僕らもまた明日への力を養う。この目井津漁港からほど近い所が妻の実家であるのは、海の幸への愛着をさらに深めたといえるだろう。食後は実家でゆったりとした時間を過ごす、時間にとらわれず自由な話題で話す時間は大変に貴重である。こうした「ゆったり」した時間こそが、宮崎でこそ味わえる「豊かさ」なのである。帰路もまた山間ルートとなるので、途中で「彼岸花」が綺麗に咲くという「坂本棚田」に立ち寄ることにした。かなり細い山道へ向けて「展望台」の表示がある。それに従い可能なかぎり自動車で奥まで分け入ったが、その道の険しさに「展望台」まで行くのは断念。細い道をバックで引き返し、棚田そのものの高さにある駐車場へと辿り着いた。彼岸花はやや盛りを過ぎていたが、実る田と秋晴れに蜻蛉たちが気持ち良さそうに出迎えてくれた。この棚田に流れる水が山から渓谷を下り、やがて海に養分をもたらせる。それが「日南海老」を大きく育てるものかと、「山の幸・海の幸」を実感する秋分の日となった。

「みやざき」を味わい尽くす
ありがたき時間・ありがたきご縁
「日南海老」せめて僕だけでもそう呼んでおこうではないか。


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