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決めつける利と自分が見え透いた時

2021-08-25
思い込んで上がる運気?
親の言動に自分自身が見え透いた時
愛情による心配があるからこそ・・・

作家の辻仁成さんがTwitterに次のような書き込みをしていた。「ぼくは朝から昼までの間に小さくてもいいから何かいいことが起きたら、それを掴まえて離さず今日をいい日と決めつけて乗り越えていくようにしています。今日はいい日だ、と決めつけてください。気分が上がれば運気もつられて上がります。思い込み、大事だね。」辻さんはフランスで生活をしているが、息子さんが一緒の時もあるが基本的には一人となって、「自分が自分のために何かを作らないとならなくなった時に作るごはんのことを、ぼくは、一人で生きる飯、と呼んでいます。」との投稿もある。先日は、その料理の腕を特集する番組もTVで観た。料理は身近に手軽に大いなる達成感を得るために最適な行為、そうした意味ではぼく自身も料理のレパートリーを広げようかと考えさせられる契機となった。ともかくも、「決めつけ・思い込み」が「運気を上げる」ものだという捉え方は、作家らしい夢のある考えだと納得できる面も少なくない。

「決めつけ・思い込み」をしたら研究者としてはやっていけない。大学学部に入学した時、様々な物事を「決めつけている自分」に気づいた。高校時代に担任教師に「頭が固い」と言われたことがあるが、「信念を貫いて何が悪い」と反発していた。だが大学に入って様々な先生や人々と出逢って、ようやく頭を柔軟にすべきという意味がわかった。読書を重ねるうちに、様々な生き方や体験があることを知り、可能性を自分で摘んではいけないことを知った。しかし、学部卒業後に教師となってからも、あらゆる仕事に没入するあまり再び「決めつけ・思い込み」から脱することはできていなかった。10年後にそんな自分に気づいてしまい、教員をしながら大学院の門を叩いた。年下の研究室のメンバーから自分の発表について「(教員のせいか)決めつけたことを上から教え込むかのようだ」という指摘を受けてハッと気づかされた。「決めつけ・思い込み」のある自分から脱するために、研究に向き合ったのだと悟った。それから25年ほどの月日が経過した。親の考え方などに接する際に、「決めつけ・思い込み」があると、過去の自分が見え透いて敏感に反応して怒ってしまう自分がいる。しばらくするとそんな自分を後悔しつつ、親への愛情ゆえにそのような反応になったのだと自分に言い聞かせているのであるが。

妻も同様に母への愛情ゆえに怒ることが多いと
辻さんのように思い込んで開運しようとする姿勢も必要だが、
直面する新型コロナは「決めつけ」こそ大敵であると、僕らに警鐘を鳴らしている。


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