「無意味耐性」そうか!見覚えがあるぞ!
2021-08-13
「無意味なタスクを黙々とこなす人が出世する」「上意下逹的組織では『イエスマンであること』が最高の美質だからです。」
(内田樹氏のTwitterより引用)
「現代日本人は『無意味な言葉』にも『無意味な仕事』にも生理的に拒否反応を示すことができなくなってしまったのでした。」(再び内田氏Twitterより)以上のような書き込みに、思わず「そうか!」と納得をした。現況の日本における感染爆発、世界にこの国の社会的体質を露わにしたTOKYO2020、そして広島平和記念式典での「読み飛ばし」という考え難き醜態、内田氏のタイムラインには、他の識者のTweetも引用されつつ、明晰なことばで現況の日本社会が映し出されている。「内容を伝える」ことが目的ではなく、「与えられた原稿を読む」ことが上に立つ者の職責、「読み飛ばし」をしたことにも気づかず「読み」続けた人物のあり方は、ある意味でこの国の組織的体質を象徴的に物語ったということだろう。文章の前後の脈絡が続かないことは「原稿」を知らない私たちでもすぐに「わかった」のだが、「読んでいる」本人は気づかないのである。自らの心そこにあらず、「無意味」な言動をもっともらしく無機質に機械的に「続ける」のが「美質」というわけである。
肝心な問題の本質に蓋をして、その場その場で「誤りを正しいと思い込ませる」ことを「詭弁」と呼ぶ。「ごんべん」に「危うい」まさに漢字の語義からも「いつわる。あざむく。たぶらかす。」と漢和辞典にある。眼前にある事態に対してどのように対処したら、どういうことが起こるか?その多様な分析力・想像力を排除して、短絡的・妥協的に物事をあらぬ方向に進めてしまう。いつまでも問題の本質は放置されながら「仕方ない」がくり返されるので、まったく困らない当事者と困窮を重ね続ける「意味を理解できる人」の並行線の図式が続くのである。最近は感染拡大の様態が「災害級」であると、危機感を露わにする専門家がいる。各地で大雨も続くのだが「自らが身を護る行動を」という状況と等値な事態とも言えるであろう。裏を返せば、「人流を減らさないと拡大は止まらない。」という裏には、「あなた方国民一人ひとりが行動しないからですよ」という感染対策の放棄と責任転嫁のようにも聞こえてくる。東京都の首長などは、特にこの傾向が顕著だ。ならば我々国民一人ひとりが、「無意味」に慣らされない日常を取り戻さないとこの国の未来はないのではないだろうか。
問題の本質を突く発言を忌憚なく
選挙の投票率にも「無意味耐性」が露わに
言いたいことを言え!!!さもなくば問題は解決するはずがない。
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