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短歌の素材と使いたい響きー宮崎大学短歌会8月例会

2021-08-11
生活の中にある素材
使いたい響きを書き溜めておく
自由題11首出詠

大学の定期試験期間も終わり、僕ら教員は採点・評価に勤しむ時期になった。先月半ば以来となったが宮崎大学短歌会の例会を開催した。全国的に再び感染拡大が深刻である中、宮崎県でも独自の「警報」が出されており、結社の歌会などは会場である公民館が使用できないこともあり中止となっている。そんな中でオンラインがほぼ恒例となった大学短歌会が引き続き開催できるのは貴重である。この日は東京在住のOG会員も含めて、参加人数は限られたが和やかで家庭的な歌会が実施できた。出詠11首・参加者4名、早々に終わるかと思いきや各歌の素材から派生した話題で盛り上がり、やはり2時間半と通常の時間を要した。特に自由題ということもあり、歌の素材や趣向も多岐にわたり、豊かな時間となったわけである。

素麺・クレヨン・パンダカラー・アトラス・スマホ・陽傘・友だち・ひぐらし・サンドイッチ・泥濘(ぬかるみ)・小説等々、やはり夏らしい場面を切り取ったものが多かった。食べ物への嗜好は人それぞれであるという日常の風景を具体的なもので切り取る楽しさ、また涼を取りつつ食するという文化的な自分の発見、「食」に関する若い視点は貪欲かつ鋭い。また「陽焼け」に関連した素材の歌が複数あったのも特徴か。斑らな陽焼け、紫外線を浴びることへの懸念、繊細な身体部分の陽焼けなど、夏ならではの視点が感じられる。また恋の歌と読めるものに対して、恋愛論も展開した。果たして「友だちに戻る」ということは可能か?参加者の多くが否定的であったが、青春時代の苦い恋愛を考えさせられ誠に刺激の多い批評が続いた。

語り合うことの大切さ
自由で楽しい時間
夏季休暇中も歌会の予定は組まれていく


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