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勝つと思うな思えば負けよ

2021-07-23
「負けてもともとこの胸の」
もとより「勝つ」とは何であろうか?
再びソフトボールから学ぶこと

世間は4連休、暦や手帳が印刷される際はまだ確定しておらず、手帳主義な僕はこの月曜日19日に祝日の感覚が拭えず、急場な感じで連休初日を迎えた。だが前期の7月前半までの忙しさが身に沁みていたので、この日はゆっくりして再びTVでソフトボールを観戦した。前日の豪州戦に比して予想通り厳しい闘いに、2008年頃の感覚だと明らかに豪州の方が強敵なのだが、メキシコ代表のチーム力は明らかに高かった。連投で上野由岐子さんが先発、前日の反省も活かして立ち上がりからさすがな投球を見せていた。5回に本塁打を浴びて1対1の同点とされるも、日本代表が1点を勝ち越した6回は走者を二塁に背負うものの中軸打線を打たせて取り最終回を迎えた。ここで多くの人は、上野さんの完投勝利を思い描いたであろう。だがメキシコベンチの選手たちはこの追い込まれた場面で試合を楽しむかのように盛り上がり、走者を出して無死一・三塁から中堅手が取れるかと思うような当たりが安打となり同点。(*中堅手が捕球するに越したことはなかったが、それでも犠牲フライとなり同点は免れなかっただろう)その後、上野さんは続投するもライズボールが主審のマスクを直撃、ここで主審が首をケアする時間を取ることになり、上野さんの投球リズムが完全に失われた。

救援登板したのは弱冠20歳の後藤さん、前日も好投はしていたがこの窮地での登板は大きな重圧があったであろう。しかし逆転のピンチを冷静かつ繊細な投球で好救援、延長タイブレーカー(*前イニングの最後の打者を走者としてイニングの最初から2塁に置いて点が入りやすくする促進ルール)に入り、無死一・三塁のとされてから三者連続三振と見事に日本代表の窮地を救った。8回裏に一死三塁から日本代表はスワップ(叩きつけるようにして高いバウンドの内野ゴロにする打法)して三塁走者がスタートするエンドランを敢行、見事に本塁に滑り込みセーフ。誠にソフトボールらしい決勝点のもぎ取り方で予選リーグ2勝目を飾った。さて、この試合を見て学んだことを覚書としておこう。試合前のメディア報道も試合後のインタビューでも、「今日誕生日の上野さん」が常に語られていた。2対1で最終7イニング目も続投した上野さんのに「誕生日完投勝利」という、さも日本メディアが喜びそうな見出しをベンチまでもが妄想したことが気になる。(*監督インタビューでそんな趣旨の発言があった)一つに家族のようなチームワークであるように見える日本代表チームの「家族愛」の美談を作ろうとしたのは確かだろう。だが冷静に試合を見つめれば、連投で微妙に疲れの見える上野さんを「完投主義」で続投させた判断は、今後の米国・カナダなどとの試合での「誤ち」につながらないのだろうか?好救援の後藤投手にこれだけ抑えられる力量が首脳陣に見極められていたなら、7回当初からの登板の可能性も探るべきではなかったのか。あくまで「結果オーライ」でこの試合を勝利したことを、日本代表は省みておくべきだろう。あらためて、最終7回を1点差で「勝つ」と思い込んだ油断に恐さがある。前述したように劣勢でもベンチで選手たちが楽しんでいたメキシコ代表の心にも、多くを学ぶべきではないか。

美空ひばり「柔」には
「せめ今宵は人間らしく 恋の涙を 恋の涙を 噛みしめる」こんな歌詞もある。
メディアが作ろうとする「物語」を注意深く拒みながらスポーツ観戦をしたいものだ。


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