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我がなすことは我のみぞ知るー「龍馬伝」最終回に思う

2010-11-29
28日(日)朝から、いや前の晩から何となくソワソワした心境で過ごした週末。それはNHK大河ドラマ『龍馬伝』が最終回を迎えるからだ。1月から、本当に「前向きに生きる」ことを、我々に伝えてくれた「坂本龍馬」。その偉大なる志を「福山龍馬」が見事に演じていた1年であった。歴史的な事実として知っている結末であるが、これほどワクワクして見た大河の最終回は、今までなかった。

  世の人は我をなにともゆはばいへ我がなすことは我のみぞ知る(龍馬詠草二 和歌)

 最終回で、近江屋の二階から外の大空を見上げて「福山龍馬」は、この和歌を呟いていた。「岩崎弥太郎」演じる「香川弥太郎」が、激しく龍馬に「お前を嫌いだ」「もう二度と会うことはない」と迫る場面を受けてのことだ。「香川弥太郎」の迫真の演技もまた、この1年間を通して、助演という以上の大きな効果をドラマに与え続けていた。その「香川弥太郎」にささやいた「龍馬」の「達者でな!」という笑顔が印象的だった。

 武市半平太・岡田以蔵・近藤長次郎といった土佐の同朋や長州の高杉晋作らに、新しい国の方向を思索しながら、杯を捧げる龍馬。大きな志を持った志士たちが、何人も若くして命を落とし、その果てに達成された大政奉還。歴史を動かしていくには、どれほど抵抗に屈せず、大きな犠牲を払いながらしか前に進めなかったかが覗える。



 龍馬の暗殺者は誰か?というのは永遠の謎でもある。京都見廻組(幕臣)・新撰組・薩摩藩(陰謀説)・土佐藩説・フリーメイソンなどを始め、中岡慎太郎説や単なる強盗説まであり、歴史上の大きな謎の一つだ。後に京都見廻組であった男が自供をしたということから、見廻組説が有力なため、『龍馬伝』でも、これを採用していた。しかし、ドラマの仕掛けとして、暗殺者が上記のどの説でも考え得るように、龍馬が歴史を動かすのに、どれだけの抵抗を背負っていたかが上手く描かれていた。

 「福山龍馬」暗殺シーンには、しばし唖然と口が半開き、身体が硬直したまま、暗闇の中の残虐行為をみた。「わしは命を使い切ったか・・・」と血まみれで中岡に問い掛ける龍馬をみて、大粒の涙が流れた。ドラマから一歩外へ出ると、大志ある人間の命を暴力によって奪うという程の蛮行はないと思う。どんな理由があろうとも、暴力・暗殺などが決して許されてはいけない。「いくさ」を避けて平和のうちに、新しい時代を求めた龍馬を、「暴力」で死に至らしめた行為の醜さに、143年前の史実ながら改めて強く抗議したい。



 「龍馬」は、「自分にできることをしただけ」だと弥太郎に語った。そして「子供らが、この国に生まれてきてよかったと思えるような日本を造る」とも語った。

 143年後の平成日本は、果たしてそれに叶った世の中であるかは疑問だ。この年月の間に、何度も「いくさ」が行われた。また「龍馬」が夢見た多くの理想も現実となったであろう。しかし、いま改めて日本が向かおうとしている方向性が、揺らいでいる気がしてならない。今の日本への道筋を付けてくれた龍馬の意志を、今一度我々は受け止めて、更なる理想的な新しい日本を、世界の中で築いていかねばならないはずだ。

 我々一人一人が、「我がなすことは我のみぞ知る」という思いを胸に。
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