時間をかければいいわけじゃない
2021-05-15
来年になればできる?否、来年までに何をどうするか!である
時間への思考について
「思い立ったが吉日」と云う諺がある。手元の『故事俗信ことわざ大辞典』によれば、「何かをしようと思い立ったら、迷わず、すぐに取りかかるのがよい。吉日を選んで先延ばしにすると、その間に支障が生じ、実現できなくなることもあるから、思い立ったその日こそ吉日と考えて、ことを行なえ。思い立つ日を吉日。善は急げ。」とある。少なくとも平安朝頃から「暦によって事を行なう日を選ぶ風習」があることによる、生活の知恵を述べたものだ。あくまで「俗信」とは思いつつも、計画的な吉事の場合はやはり「日を選ぶ」のが人情である。これまでの僕の経験でも「自分の誕生日だから仏滅に納車」をした車は、大きな欠陥・故障に見舞われたことがある。その後、当該自動車メーカーの整備上の杜撰さが社会問題化したという事例であったが、僕自身が今でも「暦を選ぶ」一つの根拠にはなっている。
「暦を選ぶ」ことに問題があるわけではなく、「先延ばし」にすることに問題の核心はある。「先延ばし」や「問題の先送り」は、やるべき機会や時間を失って二度とできなくなることも少なくない。例えば、「忘れ物をする」ということは「思ったその時にその品物を鞄に入れなかった」からである。また「先延ばし」にしたから、「できる」保証はないことを僕たちは心得ておくべきだ。「時間をかけた」から物事が「改善」しているだろうと判断するのは、実に安易な思い込みに過ぎない。国語教育における思考の問題として、「日本人は時系列(ストーリー)」で考え、「欧米人は因果律(プロット)」で考える傾向があるという報告を学会で聞いたことがある。我々は無意識に「絵本」のように、「先送り」をすれば「ハッピーエンド」が待っているという幻想を信じていないか?まさに「今」を「なぜ?」と原因を考えて、即時に行動する思考に大きな遅れをとっているのではないだろうか。あらゆる面で昨年より今年が困難な国と、改善した国がある世界的な分布を見つめるべきだろう。
「今がその時」と思い立ち
「なぜ?」と問題解決の思考で行動する
時間が経過したことによる馴れ合いが一番怖い。
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