常に広き世界を見よー「簡単便利」では学びにならず
2021-03-22
「常に広い世界を見よ」中学校恩師の言葉
苦労は買ってでもせよ
卒業の季節、あちらこちらからそんな便りが届く。大学学部での教え子が教員になって各校種で卒業生を送り出す、それこそが「教師冥利の上に教師冥利を重ねる」ような思いで受け止めている。何より教師になるには採用試験を突破するとか、授業技術を身につけるのみならず。大学学部の4年間で「教師」を名乗れるだけの人間的な成長こそが、大切であると考えている。よって「机上のゼミ」ではなく、教育現場と連携した経験や多分野の人々との出逢いから学ぶべきことを大切にしている。学生にとって、大学での内輪の学びや採用試験受験生のようになって試験勉強のみに勤しむ方が断然に楽であろう。だが育った卒業生の様子を見るに、現場に行くまでに何を学んでおくべきかは明らかだと思う。
端的にいえば僕のゼミは「簡単便利」ではない。県内各学校との連携、県の実施する諸行事への参加、短歌関連の企画への参加、附属図書館創発活動への取り組み等々、皮肉な物言いをするならば「面倒臭い」のである。だが広く長い目でこれを考えて欲しい、「教員」になってから、さらに長い人生を歩む上で「今」しかできない貴重な経験を提供していると自負している。僕が中学生時代に3年間担任であった国語の先生は、日頃から「常に広い世界を見よ」と教えてくれた。「広い世界」を経験するには、決して楽ではなく苦難も伴う。しかし敢えて苦しい道を歩むことで、その先の人生が明るく開けてくる。先生はそんなことを見据えて、自らの経験を踏まえ僕らに執拗に語ったのだろう。僕が先生から学んだことを、今また学部生らに伝えている。できるだけ多くの経験をしてこそ二次試験にも自信を持って臨むことができ、教員採用試験にも合格するのは自明のことだ。
「狭き門苦き道を歩む」
教科書だけを教えるのが教師ではない
人間が人間に向き合うことを忘るること勿れ。
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