オンライン卒論発表会
2021-02-11
自己が取り組んで来たテーマどのような方法でどのように向き合ったか
人生の糧になるひとつとして
今こうして小欄を書いている筆者の眼には、PC越しの窓から電線に鳥たちが肩寄せて集まる姿が見える。あれほど自由に大空を飛べるはずなのに、なぜひと所にしかも横一線に「密に集まる」のかと思う。近くの枝とか家の屋根にいる連中が、次第に加わり横並びに羽を休めている姿はある意味で面白い。人生を自己の選択で歩み、何にどう向き合うか?鳥たちが身を寄せるような「電線」のような場所が人にも必要なのだろう。県独自の緊急事態宣言は解けたが、この期にあたりオンラインによる卒論発表会が開催された。国語専攻の学生たちによる、4年間の集大成である。いま「しゅうたいせい」と打ち込んだら「主体性」と変換された。「ゅ」を打ち損ねたのであるが、もちろん「主体性」ある人生の船出のための卒論と言えるかもしれない。
個々の内容については小欄での紹介を控えるが、10分間のプレゼンの中に主要な取り組みを凝縮した発表が続く。具体例を挙げて語るにはかなり焦点化した発表が求められ、本来ならば最低20分程度の発表時間が求められるところだ。僕自身の経験からいうならば、卒論には学部から次の社会へ向かうための「志」が込められて然るべきと思う。そのような意味で各自が自己の殻を破り、新たに躍動するための鄭重な場である。その主張が強ければ強いほど、概要という骨組みのみならず苦闘の取り組みの実情を話したくなる。縮約や要約できる力も社会で問われているが、徹底的に向き合うという姿勢も卒論に関連しては求めたくなる。オンライン開催はそれはそれで効はあったが、あらためて概要か焦点化具体化かという点では、多くを考えさせられる機会であった。
明日へ翔ぶための卒論として
あくまで電線のように横並びではなく
個々の生きる発露であることを教員は受け止めるべきであろう。
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