ありがたき研究時間
2021-01-14
研究に使うための時間それこそが優れた授業・指導をもたらす
自分の中での使い方を大切にしながら
在宅勤務を決め込んだら、研究時間が大幅に確保できるようになった。当然のことかもしれないが、通勤そのものや実務上の雑務がないだけで書物と向き合え思考する時間の大切さがわかる。思い返せば中高現職教員だった頃は、週1日ある「研究日」に同質な感覚で過ごしていたように思う。その1日があるために論文を書いたり、研究学会での発表に臨むことができた。誠に「研究日」は貴重なのであるが、当時の同僚の過ごし方は千差万別だったように記憶する。「明日は研究日だから呑める」といった会話を、職員室の夕どきに耳にすることもあった。心の中では「こちらは研究の下発表がある」と思いながら。大学研究室に通うために曜日を指定で取得すると、「ずるい」という同僚の批判を受けた。どうやら「研究をするため」ではなく、週の中で休みのタイミングとして多くの人が曜日を重視しているのがわかった。
私学中高の勤務先では「研究日取得報告」の提出が義務付けられていたが、毎年必ず出版された雑誌論文のコピーを添えた。他者のものを見る機会もなかったが、多くのものがA4書面に何行かの手書き記述をするだけ。中には確かに実技研究なのだろうが、保健体育教員の「ゴルフ」さえあり得たであろう。当時、部活動で都立高校の先生方と付き合いがあったが、次第に都知事の意向で管理主義が強化される時代に「研究日」の権利は失われていった。僕も初任の私立中高では、まったく「研究日」の概念はなかった。以上のような環境の中で、よくぞ大学院生との二足の草鞋を履き続け学位取得に至ったと今にして思う。現在与えられている環境には、心から感謝せねばならないと思う。それにしても「オンライン」で講義や学生の相談にも対応でき、メール等で実務ができるのは誠にありがたい。聊かの用件があっても、大学へのそぞろ歩きで対応することもできる住宅環境にも恵まれている。
基本として研究が据えられている
新たな成果へ向けて大きな動きも
新時代の研究者の生活を模索しながら。
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