教員志望動機のさまざま
2020-11-25
なぜ教員になりたくなったか?尊敬し憧れの先生に出逢うこともあり
この授業でいいのだろうか?と疑問を持つこともあり
学部1年生の大半が履修するオムニバス科目「国語」の担当3回が進行中である。小学校教員免許取得のために必要な科目群であるが、基礎教科としての「国語」のみが1年生後期に履修する課程となっている。僕の担当回の役割は、詩歌を読んで活用できる基礎知識と言語活動の実践的な内容となる。もちろん短歌を中心に扱っており、短歌を通じて教職への意識が考えられるよう教材開発をしている。この講義で提出される課題には各学生の「教員志望」が披瀝されるわけだが、その多くは「尊敬し憧れた先生」にいずれかの校種で出逢っているということだ。これぞ「教育」の豊かな継承であると感慨を覚えつつ、僕自身はどうなのかと考えさせられることもある。
僕自身も多くの学生と同様に、特に中高時代に心に残る「尊敬し憧れた」先生は数人はいる。だがその反面、「このような教員にはなりたくない」と思える先生にも多く出会った。父の母校である私立学校に中学から進学したことに「意義」があるとしたら、このような聊か負の経験をしたことも大きいように思われる。商売を営んでいた両親であったこともあり、「教員になる」ことへは根本的に否定からスタートしていた。さらに「教科内容は面白そうなのに生徒の興味関心を惹きつけられない授業」をする教員を恨みもした。お調子者を贔屓し発音も儘ならない英語教員、生徒の顔を見ずほぼ一人で喋っている国語教員、授業で雑談をすることで突っ張った連中に反発されないように防御する歴史教員等々・・・「良い教員を育てたい」という現在の僕の使命は、こんな経験に裏打ちされているのだと、課題を読む合間に回想したりしている。
真に面白い話ができるとは何か?
教科内容にも憧れる授業こそが
次世代の子どもらを豊かにするために・・・
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