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「栄冠は君に輝く」が心に響くのは

2020-11-01
「雲は湧き 光溢れて・・・」
誰しもが高校生の白球にかける姿に酔う夏
少年の頃から心に沁みていたあの曲

NHK朝のテレビ小説「エール」は、夏の甲子園大会歌「栄冠は君に輝く」の誕生秘話のような内容で先週は展開していた。古関裕而をモデルとした作曲家が戦時中に軍歌を作曲し、それを歌う歌手・伊藤久男という名コンビがいた。しかし、戦後は戦意を高揚させ若者を戦場に駆り立てたと「戦犯も同じだ」と世間から非難された。世間の人とは怖いもので、たぶんは戦時中には彼らの戦時歌謡を「勇ましい」ぐらいのことを言って高揚して歌った人々が大半なのではないだろうか。時局が180度反転すると彼らを批判する、これは戦前戦後ゆえの事象ではなく現在でも起こり得そうな自らが個々を省みない背信的批判である。こんな厳しい情勢の中、古関と伊藤は「栄冠は君に輝く」という「若人(わこうど)」が希望に向かって情熱を燃やせる曲を苦難末に世に送り出したのである。概ね、このような内容が今週のドラマであった。

僕自身も「栄冠は君に輝く」への思い出は深いものがある。大学学部卒業後3年目、夏の全国高等学校野球選手権大会で勤務校が優勝を遂げたのである。決勝戦後に行われる閉会式には全国で2校しか参加できないわけだが、最後に優勝旗・優勝盾とともに選手らがグラウンドを一周する場面が用意されている。その際にかかる曲が「栄冠は」である。日常から高校の教室で教えていた生徒らの行進が瞳に映ることと同時に、耳から入る「栄冠は」の曲は、夏の暑いアルプススタンドで止まらない涙を誘った。僕自身も小学生の頃から夏休みになるとテレビで甲子園を観ており、「出場校紹介」の際の映像の背景に流れる「栄冠は」のメロディが胸に焼きついていた。あの映像でしか見たことがなった真紅の優勝旗に、僕は教員として触れる経験さえできたのである。自分は大好きな野球をやっても何ら成果を上げるようなものではなかったが、初任校でのこの思い出は、教員であったとしても青春の1ページに刻まれる貴重な経験であった。何しろこの曲は「説明」はできないが、素晴らしいものを背負っている。あってはならぬ戦争に高校生らが怯えることなく好きな野球に青春を賭けられる、そんなこの国の大きな反省と希望を「栄冠は君に輝く」は今も響かせているのである。

野球の戦時下での扱いにも関連し
曲のみならず制作秘話を心に刻んで聞きたい
「まなじりは歓呼に答え いさぎよし微笑む希望」


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