窮地は熟考より初動
2020-10-16
緊急事態にどのようにするか?熟考していては事態に置いていかれる
まずはなんでも動きながら考えていく
物事の前提や枠組みが整わないと動けない人がいる。学部の時にレポートや卒論に向き合った時に、前提となる定義や論の枠組みありきで考えてしまっている自分を発見した。定義や枠組みは、むしろ論の中身の考察により形になってゆくものである。また形式にとらわれるあまり、「序」から先に進めない人も少なくない。小学生が「作文(最近はこの用語を使用しなくなっているが)用紙」を与えられて、書き出しから悩んだり、1・2行で動けなくなるのはよくあることだ。むしろ書くべきは「一番言いたいこと」でよい、もとより文章は言いたいことを書いて、次第に「序→本→結」と構成を組み立てていけばよいはずなのだ。教育実習生も学習指導案の段階で「授業ができない」と悩む様子が観て取れる場合が多い。
先日、NHKBS3の歴史番組「選択」を観ていると、次のような内容に出演する歴史家らがみな賛同していた。「緊急事態に熟考する戦国武将は必ず滅ぶ」というものだ。テーマとして秀吉の「中国大返し」が取り上げられていたが、明智光秀の謀反で織田信長が本能寺に倒れた後、西の山陽方面に出陣していた秀吉が、わずかの時間で大阪に帰還し、謀反者の光秀と対峙する体制を整えたというもの。「緊急事」の初動でまずは動きに動き、行動の中から事態の成り行きを考えていったということだろう。学習でも「理解」が十分でなければ「朗読」ができない、という訳ではない。声に出す行動を繰り返すことで、解釈の「理解」が進むのである。前提・定義・先行を考えようとするのは大切であるが、「今」すべきこと・できることに向き合い、動きながら考えることも忘れないでいたい。
ゼミ卒論指導で嘗ての自分に出逢う
一番書きたいもの・書くべきものから
附属図書館の秋の夕暮れは趣がある
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