秋らしいものー宮崎大学短歌会10月第1回例会
2020-10-13
「秋っぽいもの」なんだろう?学生と見つける秋の情趣
日中はいささか暑いながらも
後期となり10月第1回目の宮崎大学短歌会例会、大学も後期開始2週間は遠隔という方針もあり、未だオンラインでの開催となる。それはそれで他に用事があっても部分参加できたり、途中から参加できる可能性を拡げているようにも思う。この日は「秋らしいもの」のテーマ詠ということで、学生たちの季節観を知る上でも興味深い歌が並んだ。「乾いた空気」「秋桜」「夕暮れ」「紅葉」「初秋」「芋名月」「梨」「焼き芋」「金木犀」「紫蘇の実」「太刀魚」「彼岸花」などが歌の素材であった。詠草を眺めても、やはり宮崎に住む学生たちの季節観は、自然に向き合っており多彩さを感じる。『万葉集』や王朝和歌以来の四季を愛でる素材へのまなざし、こうしたテーマ詠は、誠にやるべき価値がある。
今回で得票の高い歌は、「命」に向き合う愛情に溢れた歌である。秋の味覚に向き合う際に、命からがらその食べ物に辿り着いた深い身体的な欲求を感じさせる歌は魅力的である。また植物にも「命」を見出し、だが「生き物」ではないと逡巡する抒情は奥深いものがある。また「太刀魚」など魚にも季節観があること、その魚の容姿を我々が想像でしか経験できないものを比喩とする歌にも共感できた。さらには「秋」といって独特な感性で捉えた歌もあり、その多様さ意外さに驚きを持つことも少なくなかった。少しずつ新人も加入し感染対応のオンラインも定着してきた。会のさらなる発展に向けて、4年生から厳しくも愛情ある評が為され、今後への提言があるのも頼もしい。
今年度の活動も後期はさらに活性化させ
図書館活動との連携も図っていく
学生たちと豊かな対話が僕を支えてくれている。
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