季節と学事暦のかかわり方
2020-08-07
まだ終わらない前期講義梅雨明け十日からすぐに立秋へ
時節を問わない感染対策も続く
今朝は小欄を書こうと思い書斎の窓を開けると、足元にどこからともなく涼風が吹いた。「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」という『古今和歌集』秋の巻頭歌を現実に体験する思いである。本日は暦の上では立秋、「梅雨明け十日」という成句があって晴天が続くということらしいが、たった「十日」の「夏」から既に「秋」になってしまうような本来の季節観からすると不条理な地球を生きなければならない。今朝の東の空は妙に朝焼けがオレンジ色に広がっていたが、繊細な心を持てば季節は正直に僕らの前に顔を出すということかもしれない。
通常であればこの時期は前期末の定期試験期間、半期を締め括り夏の現職教員対象の研修なども始まり夏期休暇へ向かう構えをする時節である。それにしても長年の教員生活で染み込んだ学事暦の心身へのへばりつき方は、かなり執拗なものがある。コロナ禍で俄かに湧き出るごとく「9月入学」が頭を擡げ即座に消えて行ったが、何より現場を支える教員のメンタル面が転換しようがないほど春夏秋冬と深い心身との相関関係があるようだ。世間はお盆の帰省云々と喧しいが、もとより急速なコロナ禍で4月に前期を始められず、お盆を跨いで今月3週までは前期授業+定期試験期間が続く。
遠隔講義でなんとか終盤まで遂げた気持ちと
日々の講義制作に費やす時間的に大きな負担を思う
暦と時節、この国では何に囚われて人々は生きているのであろう。
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