新しい歌会様式で新しい発見
2020-08-03
Zoomを利用して広い地域の方々と世代も超えて様々な素材の歌が
暫くは新しい歌会様式で
コロナ禍に加えてここ連日の猛暑、平日よりやや遅く起床し恒例の朝のトレーニングと散歩。「やや」はせいぜい誤差1時間であるが、早朝から太陽熱は容赦なく人体を攻め立てる。そのまま朝食となったが、牛乳のみ飲んでいたからか身体に熱が溜まったような状態を自覚した。コロナ禍によって体調管理に敏感になっており、身体の微妙な変化でも気になる。常に自己の心身の内面と向き合うことは、よいことであるとは思うが、聊か難儀であることも確かである。炎熱とコロナの二重苦、となれば家で適温に調整してできることに臨むしかない。この日は懇意にする歌人の方に結社を超えた歌会にお誘いいただき、午後2時間ほどをZoom画面に向き合った。
参加者の世代も背景も様々で詠草にも多様な歌が並んだ。「蝉」「花火」「風鈴」などの夏定番のものから、「能」「マント」「薄(すすき)」など深読みを求めるものまで。またコロナ禍で特徴的に表出した「オンライン授業」など、世相が反映した歌も。また「(電車の)車両」など公共交通の歌などに、現状の社会を重ねて読んでしまう「コロナ読み」といった傾向も見られ様々に勉強になった。素材として特筆すべきは「メアリー・マローン」の固有名詞を詠んだ歌、この名前は「世界で初めて臨床報告されたチフス菌の健康保菌者。(無症状感染者)」であると云う。家政婦として料理が評判であった彼女が雇われる家から、次々と感染者が出るという事例が繰り返されたという事実があるらしい。コロナ禍でも若者の無症状感染者がウイルスを拡散させているという指摘がある中、我々はこうした「歴史」に真摯に向き合わねばならないであろう。
自宅で世界観を拡げるための工夫
ありがたきかなZoomの普及
短歌とともにこの世相をいかに歴史に刻み付けるか
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