疫病終息祈願をせめて
2020-08-02
県内で続く感染拡大そして全国で何も手を施されることなく
早期終息へ「南無大師遍照金剛」
母方の祖母から学んだことは多いが、願いを叶えたい時、苦境に立たされた時、穏やかな心になりたい時には、「南無大師遍照金剛」を3回唱えるとよいと幼少の頃から教わっていた。首都圏在住であった僕は私立中学校受験を経験し、その際に進学塾で実施する「日曜テスト」を受けに行く前の晩には、寝る前に高得点を祈っていたことが思い返される。野球で打席に入る前、器械体操で演技に入る前、そして大学受験で各科目の試験が始まる前に実行すると、不思議と気持ちが落ち着いた。それぞれの結果は様々であったが、思い通りになってもならなくとも、それこそが自らの「運命」ではないかと考えられるようになっていた。邂逅・岐路・運命、自力では如何ともし難いもののようであるが、心の向け方で開ける道がある。そこに純潔な心があるか、望みを叶えようとする敬虔で深い思い、信仰といった領域ではなく、人の生きる歩みそのものを祖母からは学んだのだと思う。
宮崎県内での感染拡大が深刻度を増す中、「早期終息」へ心を向け自らの歩む道に光が欲しくなり大師祈願に赴いた。宮崎県内では延岡に、立像としては日本一の大きさを誇る「今山大師」がある。その縁起を遡ると江戸時代に延岡地方で疫病が流行したため、終息への祈りを込めて弘法大師を祀ったのが始まりだと云う。立像は昭和30年代の建立だが、小高い丘の上から延岡市内を見下ろし、遠く高野山の方向を見つめていらっしゃるのだと知る。自家用車の往復、そして境内でも他の参拝者に会うこともなく、人との接触なしに参詣を成すことができた。
新しい8月、思いも新たに
心を洗い清め前に進む勇気を
どこからか祖母の唱える声が聞こえる。
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