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「脱力状態」と「引き算の発想」

2020-04-15
「自分の意見なんていつでも変わっていい」
「みんな疲れるからやめよう」
(岩田健太郎『新型コロナウイルスの真実』2020ベスト新書より)

4月20日発行の神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授の岩田健太郎氏の著書を先駆けて購入し読み始めた。第1章・第2章を届くなりに読んだが、「『新型コロナウイルス』って何ですか?」や「「あなたができる感染症対策のイロハ」というテーマで我々が知っておくべき基本の「き」が記されていて有用である。「はじめに」の冒頭に「情報・知識・事実が大切です。」と説かれており、この世情をいかに我々は生き抜くのかという視点が拓かれるようで頼れる内容である。この感染症と向き合って行く上で、まさに「専門家」の立場からの適切な意見であり提言である。まずはこうした著書の内容を含めて、「情報・知識・事実」を見極める眼を持ちたい。

この数ヶ月の巷間での醜聞として、マスクの奪い合いやSNS上のデマ情報の流布などが挙げられる。いずれも理性を欠いた行為であるが、偏った意見に固執し反対意見を言う者を敵とみなすような感情のなせる技。前掲岩田氏は「はじめに」で、「何が来ても右にも左にもすっと動ける武道の達人みたいな脱力状態を保つ」ことが肝心であることを説いている。あらゆることに対して「意固地にならない」ということ。また章内では、あれもこれもと対策をすることを「みんな疲れるからやめよう」として、「引き算の発想」を様々な現場で実践すべきと説く。詳細は同書をお読みいただきたいが、医療現場の現実を含めて「長期戦」が予想される中、「引き算」をすることがいかに大切かが理解できる。例えばあなたは「ウイルス」そのものよりも、自らの「対策」ですべきことに気を遣いすぎて疲れてはいないだろうか?まずは徹底した「手指消毒」この素朴な一点に防御の原則があることを肝に命じておきたい。

「武道の達人」=「イチローの姿勢」に通ずる
研究者こそ気をつけねばならない「意固地」な構え
これまでに世界の様々な感染症対策の現場における経験値は貴重である。


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