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厄介者といかに付き合うか

2020-03-27
厄介者にはどのように向き合いますか
敵対しようとする思考が自らを苦しめる
人類とウイルスに考えさせられて

人類において世界的ともいえる新型コロナ感染拡大を受けて、「ウイルスとの戦い」とか「戦争状態」などと比喩する為政者もいる。このウイルスを根絶しこの世から消し去り征服することで、「この戦いに勝利する」という発想・思考に聞こえる。だが、近現代史だけをみても、1918年(大正7年)から翌年にかけて第一次世界大戦最中における「スペイン風邪」の世界的大流行(日本国内の死者約15万人)があり、その後も「インフルエンザ」と人類は世紀を超えて長き付き合いの最中である。つまり制圧や根絶を考える事そのものが、方向性の違う解釈なのではないだろうかと思う。比較文化的な一般論として、欧米は自然に「敵対」し東洋(日本)は自然と「融和」するなどと云われる。このあまり「付き合いたくはない厄介者」であっても、「上手に付き合うしかない」のが人類の課題なのではないだろうか。

人と人とが集まり語り合い何かを作ろうとする、そんな人間の営みをウイルスは邪魔をする。長き地球の歴史の中で作られてきた「経済活動」は停滞し低迷させられ、人体への病的な影響のみならず、人類のあり方そのものへの意地悪で辛辣な影響が及ぶ。世界情勢を見ていても買い占めや商品の奪い合いなど、ウイルスは人々の心も蝕み始めている。人と人との接触を避けねばならないため、人が和み融け合う心の潤いを消されてしまう。だからこそである、今こそ書物などに蓄積された「人類とは?人間とは?」という深い命題を、多くの人が読書などによって知るべき時なのかもしれない。考えてみれば「スペイン風邪」の大流行から約100年、なぜこの特定の土地名が感染症の名前となってしまっているのか?をあなたはご存知であろうか。世界で2500万人が死亡したとされる前世紀の感染症、それにも関わらず人類は第一次・第二次と世界大戦という人為で人命を奪い去る愚行を繰り返した。問題は「ウイルス」にあらず、人間一人ひとりの心であったことを前世紀の歴史は語っているのであるが。

書物を読めば多くのヒントがある
厄介者とは「戦う」にあらず
世界の人々が共通な苦しみの中で何を見出せるか?が問われている。



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