教育学部の底力
2020-03-24
学部単位での卒業証書・学位記授与式会場作りをする事務職員の方々に脱帽
さて、本日いよいよ当日なり
例年は宮崎が誇る世界的なコンベンションセンターのシーガイアで挙行される大学卒業式、県知事なども御来賓としてご祝辞を賜り、保護者を含めて2000人ほどの来場者で華々しく行われる。だが今年は、新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から大学本部は早々にこの大規模な卒業式の中止を決定した。既に常識的な知識となったが、密閉した換気の悪い空間で大人数が手の届く範囲で会話や発声を行う環境、卒業式とともに同会場で行われる学部の立食パーティーを含めて、極めて危険な環境にあることは自明であった。大学本部が出した方針は、学部学科ごとの小規模で短時間な卒業証書・学位記授与式である。そこから学部の裁量でいかなる式を挙行するか、現在の役職の立場として委員の先生方や事務職員の方々と検討し準備を進めてきた。いよいよ、本日がその式当日となった。
昨日の夕刻、会場準備や式の段取りを確認するために会場となる講義棟の教室に出向いた。既に事務職員の方々が、様々な装飾を施す作業に取り組んでいた。そこで驚くほど心を動かされたのは、事務職員の方々の温かい卒業生らを思いやる気持ちである。前述したような華々しく大規模な卒業式ができなくなってしまった卒業生らの思いを、存分に心で受け止めるごとく僕などが想像していた以上の会場を創り上げようとしていた。他学部がどのようにするか?と言った情報も小耳に挟むのであるが、間違いなく教育学部はその特長を活かした手作り感のある会場で卒業生を送ることができそうである。中高教員を長くしてきた僕にとって、こうした「文化祭前夜」のような「気分」には、甚だ感情の襞に訴えるものがある。事務職員の方々は。「先生たちはもうお帰り下さい」と言ってくれたが、なかなか講義棟を後にすることができなかった。「学校」は誰しもが経験する素晴らしき場所、それは今回の全国的な休講措置で「早く学校に行きたい」という児童生徒が多いことからもわかる。その「気分」が、確実に教育学部の底力として事務職員の方々から醸し出されていたのは素晴らしい。
いよいよ本日10:30から3回に分けて
僕ら教育学部が今できる最善の卒業証書・学位記授与式
「学校」人と人との笑顔がある以上、人類は前に歩むしかない。
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