現場で生きるちから
2020-02-08
思うことは徹底して吐き出し対話する自分の考え方に信念と自信を
ゼミ発現場で生きるちから
全国的な傾向として、小学校を中心とした教員不足が顕である。各都道府県の採用募集人数はかなり多く、ここ数年間がピークを迎えている統計上の数字だ。臨時講師の人材も不足しており、退職者を再び現場に引き戻す動きも少なくない。このような現状から地域に貢献する国立大学法人教員養成系学部の責務は自ずと重いものがある。端的にいえば「採用試験に合格する教育」をする役割ではなく、「即戦力で現場で活躍できる教員」を養成する大きな使命を背負うことになっている。そこで考えるのは、「即戦力」とは何か?という問題意識だ。プロスポーツであれば、「技術・体力・適応・持久」などの総合的なちからでシーズンを乗り切り結果の出せる存在ということになろうか。スポーツのように「自由契約」の道があるわけではない教職において、「プロ」とは何かと考える。
この3月で教員養成学部に就任して丸7年となる。ゼミの卒業生は宮崎県を始めいくつかの県で、小中高いずれかの教員に就職した者が大半である。大切なのは自立して羽ばたいてくれているかを考えるとともに、学部のゼミで学んだ諸事がいかに現場で生きているかを知ることであると思う。単に「国語の授業」ができるのみならず、様々な人間同士の対応力、つまり社会性が教員にとって大きなちからであるという僕自身の信念は常に揺るがない。よって学部在籍時には「何の役に立つのか」わからない、いや「分かるはずがない」体験を多く施すように心がけている。そこに対話して自分自身の存在を示し、融和しながら主張できるちからが育つように思う。予定調和な建前の教員養成ではなく、学部時代のあらゆる経験を通した「学び」を自らのちからとして現場で生かしているか。卒業生との対話は、常に僕自身の養成の在り方が「プロ」であるかどうか?を問い返して来る。
卒業してからの付き合いこそ
待った無しで問われている養成
卒業生はいつまでもゼミの一員として、これからもよろしく。
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