徒歩のこころで考えたい
2020-01-19
坂道を一歩一歩進む階段を一段一段歩む
その基本的で謙虚なこころで
東京などの都市へ行くと、エスカレーターにエレベーター、さらには動く歩道もあって電気を使用して身体を動かさないで済む場所が大勢を占める。高齢者の方々はもとより、キャスターバッグを持っている際などは大変に便利に利用することも少なくない。だがひとりで身軽ならば、なるべくこのような類を使用しないようにしている。現在の職場である大学構内でも、7階建の4階に研究室があるがエレベーターは使用しない主義だ。だが地方では公共交通機関の本数の少なさもあって、車を使用する機会も必然的に多くなってしまう。そんな中でも最近はあらためて「歩く」ことを重視している。
坂道を若い高校生が、自転車を一生懸命に漕いで登る姿を見る。端から見るとなんなく自力で登り切るように見えるが、ペダルひと回しひと回しに脚力と体重を乗せて進むことそのものに意味があるように思うことがある。世に「エスカレーター式」という比喩があるが、人生においてこうした電動式によって楽をするごとき道を歩むのは、「生きる力」を削いでしまうようでどうもいただけない。僕の一つの経験として、困難極まりない大学受験を超えられたことがその後すべての困難に対応するこころの糧になっているのだ。それゆえに今日もまた、僕は大学の研究棟の階段を一歩一歩登るのである。
電気屋ガソリンを使って身体を悪くしても
科学や文明の進歩が人間の身体やこころを脆弱にしてはいないか
明日へ向かって今日も、坂道を階段を大腿筋に力を込めて登るのである。
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