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「心配するな工夫せよ」岩切章太郎の宮崎のこころ

2020-01-07
年頭仕事始め式での学長挨拶
宮崎交通創始者・岩切章太郎の言葉
工夫して今より未来を生きること

大学の仕事始め式に出席すると、学長が挨拶の締め括りとして標題にした岩切章太郎の言葉を引用された。「心配するな工夫せよ」その言葉には、宮崎交通の創業者として宮崎を観光地として整備した立役者としての信念が込められている。現在も県内で象徴のように大切にされているフェニックスを日南海岸に植林するという営為が、岩切の「工夫」の行動である。これによって南国ムードが醸し出され、所謂「フェニックスハネムーン」という高度経済成長期の「日本のハワイ」として、宮崎が新婚旅行の聖地のようになったのは有名である。「こどもの国」の開園などを始め、青島の観光地としての基盤は岩切の功績によるものである。時代は流れ、青島も栄枯盛衰を経験したようであるが、今またあらたな「工夫」の先に青島の未来が見えているように思う。

南国の穏やかな気候のもとで、人の良さも宮崎の大きな魅力であろう。あまりに大らかすぎて、「心配」さえしないというのは短所でもあるが長所でもあるように思う。同時にどこかで「こんな田舎で」という劣等感を抱き、故郷を自虐的に否定する人々も多いように赴任以来の様々な経験から思う。高校卒業時の離県率の数字は全県のうちでも高く、雇用の少なさや産業の活性化などが課題なのは事実である。東京から赴任して来た僕に、多くの人が「不便に感じませんか?」と問うことが今も絶えないが、僕自身としてはいつも「全く(不便に)感じない」といつも”正直に”答えている。公共交通機関の便数の少なさはCO2削減に資するものであろうし(もちろん車社会に問題は残すが)、素朴な人と人との素顔の交流こそが現在の宮崎の適度な人口密度の成せる技ではないか。スポーツ合宿が盛んに行われる温暖な環境とともに、今年は国文祭・芸文祭で宮崎の「文化」の魅力を再発見する年である。その県を上げた「工夫」に、僕自身も県民として前向きに参加していきたいのである。

「工夫」とは明日を生きること
「心配」とは「戻れない過去にエネルギーを使う」こと
宮崎の豊かな明日を創りたい。


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